2016年 08月 18日
2016年リオデジャネイロオリンピック:種目別跳馬の演技構成 |
2016 Olympics Rio de Janeiro (BRA) EF VT Routine Guide
2016年リオデジャネイロオリンピック:種目別跳馬の演技構成です。
動画は貼れるものが出てくれば貼るかもしれません。
#1 NAGORNYY Nikita (RUS)
着地の強い選手だが1本目は後ろに大きく跳ねる。2本目はほぼまとめる。
#2 RADIVILOV Igor (UKR)
新技申請していた前転とび前方かかえ込み3回宙返り、いわゆる4宙に挑戦してきた。ほとんど尻もちのような着地だったが、難度は7.0で認定される。ルールでは足から着地しなければ0点になってしまうが、同着という判定か。大過失を伴っているためラジヴィロフの名前は付かないと思われる。
#3 白井健三 SHIRAI Kenzo (JPN)
白井も新技申請していた3回半ひねりに挑む。練習でもほとんど成功していなかったというが、この本番で見事に決める! こちらは間違いなくシライ2の名が付くだろう。1歩動いてラインはギリギリ。2本目はロペス(D:6.0)で来るかと思われたがドリッグス。着地を収めてこの時点でトップに立つ。
#4 DRAGULESCU Marian (ROU)
本家本元が飛距離のあるドラグレスクを見せる。後ろに片足1歩。課題の2本目、リ・シャオペンでも着地をまとめ白井と平均点で並ぶ。より得点の高い1本を実施した白井がタイブレイクでリード。
#5 RI Se-Gwang (PRK)
世界選手権連覇中の金メダル候補。自身の名が付いた2本のD:6.4を跳ぶ。1本目、姿勢はほとんどかかえ込みだが後ろに1歩の着地。2本目はその場で1歩動いただけで見事に最高難度の跳越を揃える。
#6 GONZALEZ SEPULVEDA Enrique Tomas (CHI)
ゆかと跳馬の得意なベテラン選手。難しいル・ユーフを片足わずかに1歩でまとめる。空中姿勢も良い。2本目がD:5.6のシューフェルトなのが苦しい。前に1歩。
#7 VERNIAIEV Oleg (UKR)
内村にあと1歩まで迫ったオールラウンダーだが、跳馬でも高難度の2本を跳んで種目別の常連というとんでもない選手。1本目、ドラグレスクの着地を止めた割には点が出なかったか。2本目、ロペスは後ろに大きく跳ねてしまう。
#8 ABLIAZIN Denis (RUS)
1本目のリ・セグァンは安定した実施を見せており、前に1歩で留める。2本目はリ・シャオペン、後ろに動くが踏みとどまる。
RI Se-Gwang (PRK)
ABLIAZIN Denis (RUS)
白井健三 SHIRAI Kenzo (JPN)
大きな失敗がほとんどなかった締まった決勝、ラインオーバーをした選手もいませんでした。メダルの3人は少なくとも1本はD:6.4を跳んでおり、タイブレイクで4位になったドラグレスクを見ても、表彰台に乗るには1本は最高難度が必要な時代になったと言ってもいいかもしれません。
世界選手権で4位が2回の白井は、新技を決めて見事な銅メダルとなりました。種目別ゆかでは自分の演技ができませんでしたが、であればこそ生まれたこの思い切った跳越だったでしょう。素晴らしいの一言です。
2016年リオデジャネイロオリンピック:種目別跳馬の演技構成です。
動画は貼れるものが出てくれば貼るかもしれません。
#1 NAGORNYY Nikita (RUS)
D | E | Pen | Score | |||
1. | ドラグレスク | Hdsp Double Front 1/2 | 6.0 | 9.233 | 15.233 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | ロペス | Kasamatsu Lay 2/1 | 6.0 | 9.400 | 15.400 | |
Total: | 15.316 |
着地の強い選手だが1本目は後ろに大きく跳ねる。2本目はほぼまとめる。
#2 RADIVILOV Igor (UKR)
D | E | Pen | Score | |||
1. | 前転とび前方かかえ込み3回宙返り | Hdsp Triple Front | 7.0 | 7.933 | 14.933 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | ル・ユーフ | Tsukahara Double Pk | 6.0 | 9.133 | 15.133 | |
Total: | 15.033 |
新技申請していた前転とび前方かかえ込み3回宙返り、いわゆる4宙に挑戦してきた。ほとんど尻もちのような着地だったが、難度は7.0で認定される。ルールでは足から着地しなければ0点になってしまうが、同着という判定か。大過失を伴っているためラジヴィロフの名前は付かないと思われる。
#3 白井健三 SHIRAI Kenzo (JPN)
D | E | Pen | Score | |||
1. | 伸身ユルチェンコとび7/2ひねり | Yurchenko Lay 7/2 | 6.4 | 9.433 | 15.833 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | ドリッグス | Kasamatsu Lay 3/2 | 5.6 | 9.466 | 15.066 | |
Total: | 15.449 |
白井も新技申請していた3回半ひねりに挑む。練習でもほとんど成功していなかったというが、この本番で見事に決める! こちらは間違いなくシライ2の名が付くだろう。1歩動いてラインはギリギリ。2本目はロペス(D:6.0)で来るかと思われたがドリッグス。着地を収めてこの時点でトップに立つ。
#4 DRAGULESCU Marian (ROU)
D | E | Pen | Score | |||
1. | ドラグレスク | Hdsp Double Front 1/2 | 6.0 | 9.266 | 15.266 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | リ・シャオペン | RO 1/2 Hdsp Front Lay 5/2 | 6.2 | 9.433 | 15.633 | |
Total: | 15.449 |
本家本元が飛距離のあるドラグレスクを見せる。後ろに片足1歩。課題の2本目、リ・シャオペンでも着地をまとめ白井と平均点で並ぶ。より得点の高い1本を実施した白井がタイブレイクでリード。
#5 RI Se-Gwang (PRK)
D | E | Pen | Score | |||
1. | リ・セグァン2 | Hdsp Double Front Pk 1/2 | 6.4 | 9.216 | 15.616 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | リ・セグァン | Kasamatsu Double | 6.4 | 9.366 | 15.766 | |
Total: | 15.691 |
世界選手権連覇中の金メダル候補。自身の名が付いた2本のD:6.4を跳ぶ。1本目、姿勢はほとんどかかえ込みだが後ろに1歩の着地。2本目はその場で1歩動いただけで見事に最高難度の跳越を揃える。
#6 GONZALEZ SEPULVEDA Enrique Tomas (CHI)
D | E | Pen | Score | |||
1. | ル・ユーフ | Tsukahara Double Pk | 6.0 | 9.375 | 15.375 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | シューフェルト | Yurchenko Lay 5/2 | 5.6 | 9.300 | 14.900 | |
Total: | 15.137 |
ゆかと跳馬の得意なベテラン選手。難しいル・ユーフを片足わずかに1歩でまとめる。空中姿勢も良い。2本目がD:5.6のシューフェルトなのが苦しい。前に1歩。
#7 VERNIAIEV Oleg (UKR)
D | E | Pen | Score | |||
1. | ドラグレスク | Hdsp Double Front 1/2 | 6.0 | 9.400 | 15.400 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | ロペス | Kasamatsu Lay 2/1 | 6.0 | 9.233 | 15.233 | |
Total: | 15.316 |
内村にあと1歩まで迫ったオールラウンダーだが、跳馬でも高難度の2本を跳んで種目別の常連というとんでもない選手。1本目、ドラグレスクの着地を止めた割には点が出なかったか。2本目、ロペスは後ろに大きく跳ねてしまう。
#8 ABLIAZIN Denis (RUS)
D | E | Pen | Score | |||
1. | リ・セグァン | Kasamatsu Double | 6.4 | 9.200 | 15.600 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2. | リ・シャオペン | RO 1/2 Hdsp Front Lay 5/2 | 6.2 | 9.233 | 15.433 | |
Total: | 15.516 |
1本目のリ・セグァンは安定した実施を見せており、前に1歩で留める。2本目はリ・シャオペン、後ろに動くが踏みとどまる。
RI Se-Gwang (PRK)
ABLIAZIN Denis (RUS)
白井健三 SHIRAI Kenzo (JPN)
大きな失敗がほとんどなかった締まった決勝、ラインオーバーをした選手もいませんでした。メダルの3人は少なくとも1本はD:6.4を跳んでおり、タイブレイクで4位になったドラグレスクを見ても、表彰台に乗るには1本は最高難度が必要な時代になったと言ってもいいかもしれません。
世界選手権で4位が2回の白井は、新技を決めて見事な銅メダルとなりました。種目別ゆかでは自分の演技ができませんでしたが、であればこそ生まれたこの思い切った跳越だったでしょう。素晴らしいの一言です。
by kaki_aqr
| 2016-08-18 21:00
| 五輪&世界選手権 OG&WC EF
|
Comments(4)
Commented
by
伸身ローチェ
at 2016-08-19 23:27
x
ハイレベルすぎる、というのが今回の跳馬の感想です。
ラディビロフ選手の3宙というややイレギュラー感のある跳躍もありましたが、全員の決定点が15点以上というのは見事の一言です。
一本選べと言われればやはり「シライ2」の跳躍ですね。なぜ本番であれができるのか、仮に単なる幸運だったとしても素晴らしいとしか言えないです。
多くの選手がメダルに値する演技を見せた素晴らしい決勝でした。
ラディビロフ選手の3宙というややイレギュラー感のある跳躍もありましたが、全員の決定点が15点以上というのは見事の一言です。
一本選べと言われればやはり「シライ2」の跳躍ですね。なぜ本番であれができるのか、仮に単なる幸運だったとしても素晴らしいとしか言えないです。
多くの選手がメダルに値する演技を見せた素晴らしい決勝でした。
Commented
by
炭酸マグネシウム
at 2016-08-20 19:38
x
初めてコメントさせて頂きました。
前人未到の4回転を行う最初の種目は鉄棒の他にないと確信していましたが、跳馬でやるとは全く予想できませんでした。
名前が付かないかもしれないというのはとても残念ですが、ラジヴィロフという名前は体操の歴史に強く残って欲しいですね。
しかし、6.4の跳躍が無ければメダル圏外となりつつあるのは驚異的です。
特にここ数年で6.4を取り入れる選手が増えましたし、逆にシューフェルト等でEスコアを稼ぐ戦法は時代遅れになってくるんでしょうか?
選手達の安全面などを思うと少し疑問ですし、寂しい気もします。
とはいえ、最高難度の演技を見るととてもワクワクしてしまいますね。
前人未到の4回転を行う最初の種目は鉄棒の他にないと確信していましたが、跳馬でやるとは全く予想できませんでした。
名前が付かないかもしれないというのはとても残念ですが、ラジヴィロフという名前は体操の歴史に強く残って欲しいですね。
しかし、6.4の跳躍が無ければメダル圏外となりつつあるのは驚異的です。
特にここ数年で6.4を取り入れる選手が増えましたし、逆にシューフェルト等でEスコアを稼ぐ戦法は時代遅れになってくるんでしょうか?
選手達の安全面などを思うと少し疑問ですし、寂しい気もします。
とはいえ、最高難度の演技を見るととてもワクワクしてしまいますね。
>伸身ローチェさん
今大会の種目別は跳馬に限らず全体的によく締まって見応えがあったと思います。中でも仰るとおり白井の3回半はすごかったですね。1本だけなら15.833でトップですもんね。
今大会の種目別は跳馬に限らず全体的によく締まって見応えがあったと思います。中でも仰るとおり白井の3回半はすごかったですね。1本だけなら15.833でトップですもんね。
>炭酸マグネシウムさん
コメントありがとうございます。
ローチェが初めて出た時もこんな驚きをもって迎えられたんでしょうかね。今回は名前が付かないと思いますが、できることならなんとか立ってラジヴィロフの名を残してほしいと思います。
これだけD:6.4が出てくるとシューフェルトなどは0.8差ですからさすがに厳しいですね。東京オリンピックの頃はどうなっているのか本当に楽しみです。
コメントありがとうございます。
ローチェが初めて出た時もこんな驚きをもって迎えられたんでしょうかね。今回は名前が付かないと思いますが、できることならなんとか立ってラジヴィロフの名を残してほしいと思います。
これだけD:6.4が出てくるとシューフェルトなどは0.8差ですからさすがに厳しいですね。東京オリンピックの頃はどうなっているのか本当に楽しみです。