2016年リオデジャネイロオリンピック：種目別あん馬の演技構成

2016 Olympics Rio de Janeiro (BRA) EF PH Routine Guide

2016年リオデジャネイロオリンピック：種目別あん馬の演技構成です。

動画は貼れるものが出てくれば貼るかもしれません。

#1 TOMMASONE Cyril (FRA)

1.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして開脚支持	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Sup	E	II
2.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
3.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
4.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
5.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
6.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
7.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.9
E:8.700
Score:15.600

得意の連続セア倒立を見せるが、2回目の倒立が大きく反ってしまう。ワールドチャレンジカップでは終末技をE難度にしたD:7.0を通すこともあるが、今回はひねれなかったか。高難度技を詰め込んだ構成だけに後半苦しくなることが多い印象。


#2 BELYAVSKIY David (RUS)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	ショーン	Sohn	D	IV
3.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
4.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
7.	縦向き後ろ移動(2/3)	Back Loop Travel 2/3	B	III
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.6
E:8.800
Score:15.400

D:6.6と種目別クラスでは高い構成ではないが、実施はいい。若干旋回が揺れるところもあったが、E:8.800と高い評価を得る。


#3 NADDOUR Alexander (USA)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
5.	横向き旋回1回ひねり	Circle 1/1 Spindle	D	II
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	ロス	Russian Travel 3/3 360	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.8
E:8.900
Score:15.700

コンバインをEまで回してDスコアは6.8。慎重な実施でベルヤフスキーを上回りこの時点でトップに立つ。


#4 VERNIAIEV Oleg (UKR)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
	逆交差倒立〈落下〉	Back Scissor to Hdst
2.	横向き旋回	Circle	A	II
3.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして開脚支持	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Sup	E	II
4.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
5.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
6.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
7.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	〈終末技なし〉

D:5.7 (EGR V:0.0)
E:6.700
Score:12.400

逆交差倒立(D)で手が外れ、持ちこたえられず落下となる。最後も倒立に上げきれず、終末技なしの判定となって大きくDスコアを落としてしまった。予定のDスコアはおそらく7.0だっただけに残念。


#5 SMITH Louis (GBR)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:6.9
E:8.933
Score:15.833

2015年世界選手権ではブスナリ(G)を入れてD:7.2まで上げていたが、今回は抜いている。それでもDスコアは6.9と高く、目立ったミスなく演技を通してEスコアも8.933。ハイスコアを出す。


#6 MERDINYAN Harutyun (ARM)

1.	正交差横移動ひねり逆交差入れ	Front Double Scissor Travel Sdw	C	I
2.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
5.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
6.	縦向き後ろ移動(2/3)	Back Loop Travel 2/3	B	III
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立下り	DSA to Hdst	C	V

D:6.4 (EGR V:0.3)
E:8.533
Score:14.933

ヨーロッパ選手権では旋回倒立技を2つ入れD:6.9まで上げていたが、今回はロシアン転向を2つ入れた構成で少しDスコアを下げた。終末技で移動することができずC難度の下りになってしまった。


#7 WHITLOCK Max (GBR)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	マジャール	Magyar	D	III
7.	シバド	Sivado	D	III
8.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
9.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:7.2
E:8.766
Score:15.966

コンバインをGまで回して7.4というDスコアも出したことがあるが、今回はEコンバインでD:7.2。同僚スミスや他の選手のスコアを見ての判断か。ブスナリがやや苦しそうだったが、後は目立ったミスなくEスコアも出して15.966という高得点となる。


#8 KUKSENKOV Nikolai (RUS)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
3.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
4.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
5.	旋回倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	Flair to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	F	II
6.	正面横移動連続（あん部馬背着手）	Front Travel 3/3 Hands btw P	C	III
7.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立下り	DSA to Hdst	C	V

D:6.8
E:8.433
Score:15.233

セア倒立が少し乱れたが、その後は旋回倒立技を2つ入れた難度の高い構成を順調に進め、大きな開脚旋回で会場も沸かせる。しかし終末技でひねり切ることができずC難度判定に。通ればD:7.1、ウィットロックとの勝負も分からなかっただけに残念。


WHITLOCK Max (GBR)
SMITH Louis (GBR)
NADDOUR Alexander (USA)

ナドゥールを除いた7人がヨーロッパ勢というファイナリスト。予選よりDスコアを上げてきた選手が多く、落下も1人だけという見応えのある決勝となりましたが、終末技に苦しんだ選手もまた多く、勝負の分かれ目になりました。

ウィットロックがこの日2つ目の金メダル。こちらは順当な結果とはいえ、オリンピックの舞台でもいつものあん馬ができることは見事としかいいようがありません。スミスが2大会連続の銀。イギリス勢のワンツーフィニッシュは2015年世界選手権と同じです。唯一のアメリカ勢、ナドゥールが健闘、嬉しい銅メダルを手にしました。