2016年 05月 15日
2017年版採点規則における主な変更点 |
2017 Code of Points
FIGの公式サイトで2017年版Code of Pointsが公開されました。
2015年12月にドラフト版が出回っていましたが、当サイトでは記事にするのを控えてきました。これはFIGが何らのアナウンスもしておらず、公式な公開かどうか分からなかったためです。
公式でない情報がネット上に流れることについては、日本体操協会も以前から懸念を示しています。『男子体操競技情報』などでも繰り返し注意を喚起しており、『情報23号』には
と記載されています。
今回はFIG公式サイト上での公開であり、「ドラフト版」などの表記も見られないことから、ここで変更点についてまとめておこうと思います。分量が多いので、一般条項と各種目の7回に分けて書いていきます。
オリンピックもまだこれからという時期ではありますが、今回のルール改訂には非常に重要な変更が盛り込まれており、できる範囲で備えを進めておくのに越したことはありません。ドラフト版が出回って以降、各国の選手がアップしている練習動画などにも新ルールへの対応であろうと思われるものが散見されています。わが国においても、要求グループの削減や、難度表における個々の技の格上げ・格下げのような一見して分かりやすいところだけでなく、減点項目、技の要件、回数制限に関する事項などにも重大な変更があることに注目しておくべきでしょう。
Newsletter#30と『情報23号』ですでに通達されている内容や新技については今回は記載しませんので注意してください(2016年FIG通達についての記事を参照してください)。また、新ルールが適用されるのはもちろん2017年からですが、おそらくそれまでに1回くらいは修正版が発行されることが予想されますので、留意しておいたほうがいいと思います。
いつも書いていることですが、解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は必ず原本を直接確認してください。また「⇒」以降は例によって私のコメント(戯言)になります。
0. 一般条項 General
1. ゆか FX
2. あん馬 PH
3. つり輪 SR
4. 跳馬 VT
5. 平行棒 PB
6. 鉄棒 HB
0. 一般条項 General
● 跳馬を除く各種目の要求グループはI、II、IIIと終末技のIVの4グループとなる。(p.22)
● 同一要求グループから最大5技までを有効とする。(p.20)
● 特別な繰り返し条項においては、難度の高い技から優先的にカウントされる。(p.25)
⇒「アドラー系の技は2回まで」のような制限は、各種目の章で「特別な繰り返し条項(Special repetitions)」という項目にまとめられました。これまでは出現順にカウントし3回目以降は不認定という扱いが基本でしたが、難度の高い技からカウントしてくれるということのようです。
● ゆかとあん馬の難度認定では、終末技が常に最初にカウントされる。(p.25)
⇒特に新しい事項ではありませんが、上の特別な繰り返し条項との関連もあり記載されているものと思われます。
というわけで8技になるかもという話もありましたが、結局これまでどおり10技のままのようです。グループを減らすのは8技化に伴ってのものだと思っていましたが、そうではありませんでした。同一グループから5技できてしまうのはどうなんでしょうか。鉄棒の手放し技も5つ入れられることになってしまいますが。
要求グループが4つになることによって、当然ながら要求グループ点も0.5点×4Gの最大2.0点となり、全ての演技のDスコアは基本的に0.5点下がることになります。これに伴い跳馬のDスコアも一律に下げる措置が取られていますが、これは跳馬の回で触れたいと思います。
次回からは各種目の変更点を書いていきます。
FIGの公式サイトで2017年版Code of Pointsが公開されました。
2015年12月にドラフト版が出回っていましたが、当サイトでは記事にするのを控えてきました。これはFIGが何らのアナウンスもしておらず、公式な公開かどうか分からなかったためです。
公式でない情報がネット上に流れることについては、日本体操協会も以前から懸念を示しています。『男子体操競技情報』などでも繰り返し注意を喚起しており、『情報23号』には
近年の簡易な通信伝達手段の普及により、様々な情報が瞬く間に伝播されています。大変便利な反面、真偽が判らない情報も制限なく発信されており、選手に関することや発信元が不明なルールに関することなども見受けられます。そのような情報には惑わされることないようにするとともに発信源にならないようご注意下さい。
と記載されています。
今回はFIG公式サイト上での公開であり、「ドラフト版」などの表記も見られないことから、ここで変更点についてまとめておこうと思います。分量が多いので、一般条項と各種目の7回に分けて書いていきます。
オリンピックもまだこれからという時期ではありますが、今回のルール改訂には非常に重要な変更が盛り込まれており、できる範囲で備えを進めておくのに越したことはありません。ドラフト版が出回って以降、各国の選手がアップしている練習動画などにも新ルールへの対応であろうと思われるものが散見されています。わが国においても、要求グループの削減や、難度表における個々の技の格上げ・格下げのような一見して分かりやすいところだけでなく、減点項目、技の要件、回数制限に関する事項などにも重大な変更があることに注目しておくべきでしょう。
Newsletter#30と『情報23号』ですでに通達されている内容や新技については今回は記載しませんので注意してください(2016年FIG通達についての記事を参照してください)。また、新ルールが適用されるのはもちろん2017年からですが、おそらくそれまでに1回くらいは修正版が発行されることが予想されますので、留意しておいたほうがいいと思います。
いつも書いていることですが、解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は必ず原本を直接確認してください。また「⇒」以降は例によって私のコメント(戯言)になります。
0. 一般条項 General
1. ゆか FX
2. あん馬 PH
3. つり輪 SR
4. 跳馬 VT
5. 平行棒 PB
6. 鉄棒 HB
0. 一般条項 General
● 跳馬を除く各種目の要求グループはI、II、IIIと終末技のIVの4グループとなる。(p.22)
● 同一要求グループから最大5技までを有効とする。(p.20)
● 特別な繰り返し条項においては、難度の高い技から優先的にカウントされる。(p.25)
⇒「アドラー系の技は2回まで」のような制限は、各種目の章で「特別な繰り返し条項(Special repetitions)」という項目にまとめられました。これまでは出現順にカウントし3回目以降は不認定という扱いが基本でしたが、難度の高い技からカウントしてくれるということのようです。
● ゆかとあん馬の難度認定では、終末技が常に最初にカウントされる。(p.25)
⇒特に新しい事項ではありませんが、上の特別な繰り返し条項との関連もあり記載されているものと思われます。
というわけで8技になるかもという話もありましたが、結局これまでどおり10技のままのようです。グループを減らすのは8技化に伴ってのものだと思っていましたが、そうではありませんでした。同一グループから5技できてしまうのはどうなんでしょうか。鉄棒の手放し技も5つ入れられることになってしまいますが。
要求グループが4つになることによって、当然ながら要求グループ点も0.5点×4Gの最大2.0点となり、全ての演技のDスコアは基本的に0.5点下がることになります。これに伴い跳馬のDスコアも一律に下げる措置が取られていますが、これは跳馬の回で触れたいと思います。
次回からは各種目の変更点を書いていきます。
by kaki_aqr
| 2016-05-15 21:00
| 採点規則 COP
|
Comments(4)
新しい採点規則での、理論上最高のDスコアを伺いたいところです。
体操経験はあるのですが、頭を使う事が得意ではないので、
他人任せとなってしまいますが、
いつか、このテーマで、ブログを更新して頂きたいと思います。
体操経験はあるのですが、頭を使う事が得意ではないので、
他人任せとなってしまいますが、
いつか、このテーマで、ブログを更新して頂きたいと思います。
理論上最高のDスコアになる構成はすでに考えていて、もちろん記事にしたいと思っています。
ただ、2017年版採点規則についてあれこれと記事を書くのはちょっと時期尚早かなとも思っています。まだ変な記述などが残っていて修正がかかると思われますし。そうでなくても少なくともオリンピックが終わるまではという感じです。
これだけ変更点について書いておいて何を言っているんだと思われてしまいそうですが、今回はFIG公式サイトに上がったので取り急ぎまとめてみた、ということでご了承いただければ幸いです。
ただ、2017年版採点規則についてあれこれと記事を書くのはちょっと時期尚早かなとも思っています。まだ変な記述などが残っていて修正がかかると思われますし。そうでなくても少なくともオリンピックが終わるまではという感じです。
これだけ変更点について書いておいて何を言っているんだと思われてしまいそうですが、今回はFIG公式サイトに上がったので取り急ぎまとめてみた、ということでご了承いただければ幸いです。
確かに、時期尚早な話だと思いました。
一読者の身でありながら、無茶な要求をしてしまい、申し訳ありません。
只々、過去記事にて書いておられました、
理論上最高のDスコアを、今更ながら、大変興味深く読ませて頂き、
是非とも再び、同じ企画に挑戦して頂きたいという気持ちにはやってしまい、
先走ったコメントを書いてしまいました。
重ねて、申し訳ありません。
余談ですが、件のDスコアの記事、特に床の構成などは、
経験者という先入観から、自分の想像の埒外にあった組み合わせの構成を教えていただいたと、記事を読ませて頂き、一人勝手に、感嘆しておりました。
身勝手な意見ではありますが、KA.KI.さんの執筆意欲の続く限り、今後も、興味深い記事を書いて頂けたら幸いです。
長々と、失礼いたしました。
一読者の身でありながら、無茶な要求をしてしまい、申し訳ありません。
只々、過去記事にて書いておられました、
理論上最高のDスコアを、今更ながら、大変興味深く読ませて頂き、
是非とも再び、同じ企画に挑戦して頂きたいという気持ちにはやってしまい、
先走ったコメントを書いてしまいました。
重ねて、申し訳ありません。
余談ですが、件のDスコアの記事、特に床の構成などは、
経験者という先入観から、自分の想像の埒外にあった組み合わせの構成を教えていただいたと、記事を読ませて頂き、一人勝手に、感嘆しておりました。
身勝手な意見ではありますが、KA.KI.さんの執筆意欲の続く限り、今後も、興味深い記事を書いて頂けたら幸いです。
長々と、失礼いたしました。
いえいえ、とんでもございません。こちらこそご期待に沿えず申し訳ないです。
以前の記事をご覧いただき、ご興味を持っていただけたことたいへん嬉しく思います。理論上最高のDスコアになる構成は、一見荒唐無稽な妄想をしているようで、実はかなりルールの勉強になりますし、今回のようにルール改訂に伴う場合はその内容や方向性を理解するのにも役立つと思います(それでもゆかの構成は競技に携わっている方から怒られてしまいそうなくらい無茶なものになりますが)。
いずれ必ず記事にしたいと思っておりますので、これからもご覧になっていただけると嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。
以前の記事をご覧いただき、ご興味を持っていただけたことたいへん嬉しく思います。理論上最高のDスコアになる構成は、一見荒唐無稽な妄想をしているようで、実はかなりルールの勉強になりますし、今回のようにルール改訂に伴う場合はその内容や方向性を理解するのにも役立つと思います(それでもゆかの構成は競技に携わっている方から怒られてしまいそうなくらい無茶なものになりますが)。
いずれ必ず記事にしたいと思っておりますので、これからもご覧になっていただけると嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

