2015年世界選手権：種目別あん馬の演技構成

2015 Worlds Glasgow (GBR) EF PH Routine Guide

2015年の世界選手権・グラスゴー大会：種目別あん馬の演技構成です。

#1 MERDINYAN Harutyun (ARM)

1.	正交差横移動ひねり逆交差入れ	Front Double Scissor Travel Sdw	C	I
2.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
5.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
6.	縦向き後ろ移動(2/3)	Back Loop Travel 2/3	B	III
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.7
E:8.800
Score:15.500

これまでと技の順番が変わり、終末技の前に行っていたフロップが前半にきている。実施は相変わらず安定している。


#2 VERNIAIEV Oleg (UKR)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
3.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして開脚支持	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Sup	E	II
4.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
5.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
6.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
7.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立450°ひねり下り	DSA to Hdst 450	D	V

D:7.0
E:8.266
Score:15.266

トップクラスのオールラウンダーでありながらD:7.0以上のあん馬を組んでくる。しかし、ウ・グォニアンで旋回が乱れ馬体に当たってしまう。終末技でも3/3移動ができないが、何とかD難度で下りてしまうのはさすが。


#3 NADDOUR Alexander (USA)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
5.	横向き旋回1回ひねり	Circle 1/1 Spindle	D	II
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	ロス	Russian Travel 3/3 360	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.7
E:8.500
Score:15.200

Eコンバインの予定が途中で手がポメルを外れてしまいD難度になってしまった。ロスでも脚が開いてしまう。


#4 萱和磨 KAYA Kazuma (JPN)

1.	1回の旋回で正面横移動	Front Hop Travel 3/3	D	III
2.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
3.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
4.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
5.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
6.	ロス	Russian Travel 3/3 360	D	IV
7.	両把手を越えてロシアン180°転向移動	Russian 180 over Both Pommels	C	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.8
E:8.700
Score:15.500

横移動から入り危なげなく演技を通す。7は国内ではトン・フェイ(D)で取れていたが、今大会では縦向き支持から縦向き支持のC難度と判定されている。横向き支持からと取れないこともないと思うのだが。


#5 SMITH Louis (GBR)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
7.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:7.2
E:8.833
Score:16.033

予選ではD:6.9だったが、ブスナリを入れて大きくDスコアを上げてきた。相変わらずのゆったりとした旋回。フロップで少し揺れたが立て直してEコンバインまでしっかり回す。


#6 HIDVEGI Vid (HUN)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
3.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
4.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
5.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
6.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
7.	マジャール	Magyar	D	III
8.	シバド	Sivado	D	III
9.	一把手上縦向き旋回	Pommel Loop	B	II
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:6.6
E:8.766
Score:15.366

安定した旋回の持ち主だが、B難度が入ってD:6.6は種目別では苦しい。終末技の倒立で力を使った。


#7 SELIGMAN Robert (CRO)

1.	正交差横移動ひねり逆交差入れ	Front Double Scissor Travel Sdw	C	I
2.	横向き旋回1回ひねり	Circle 1/1 Spindle	D	II
3.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
4.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
5.	一把手上縦向き旋回〈この後、落下〉	Pommel Loop	B	II
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	ロシアン1080°転向下り	Russian 1080	D	V

D:6.4
E:8.033
Score:14.433

フロップやコンバインが通らなかったり抜いてきたりすることが多いが、今回もコンバインにいく途中で旋回が乱れて落下してしまう。B難度のループまで認定されD:6.4となる。


#8 WHITLOCK Max (GBR)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	Fコンバイン	2 Flops + R720	F	IV
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	DSA倒立1回ひねり3/3移動下ろして旋回	DSA to Hdst 3/3 360 Lower to Flair	G	II
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	マジャール	Magyar	D	III
7.	シバド	Sivado	D	III
8.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
9.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:7.3
E:8.833
Score:16.133

コンバインはFまで回す。予選は苦しい実施で6位通過だったが、決勝では安定した旋回を見せる。終末技の倒立ひねりを決めると、着地の前に思わずガッツポーズが出る。


WHITLOCK Max (GBR)
SMITH Louis (GBR)
MERDINYAN Harutyun (ARM)
萱和磨 KAYA Kazuma (JPN)

あん馬も落下は1人のみと締まった展開。ブスナリは4人が実施し、その4人がそのまま表彰台に上りました。あん馬でDスコアを上げるためには必須の技となっています。特にイギリスの2人は7.0以上の高いDスコアでワンツーフィニッシュとなりました。

最後の演技者となったウィットロックは、コンバインで難度を調整することもできるため有利な戦いができたかもしれません。初代表の萱がメリディニャンと同点の3位と大健闘。トン・フェイへの対応も含めた今後の構成も楽しみです。