2015年ヨーロッパ選手権：種目別鉄棒の演技構成

2015 Europeans Montpellier (FRA) EF HB Routine Guide

2015年のヨーロッパ選手権・モンペリエ大会：種目別鉄棒の演技構成です。

#1 MOZNIK Marijo (CRO)

1.	エンドー1回ひねり大逆手	Endo 1/1 to El	D	III
2.	伸身トカチェフ	Tkatchev Lay	D	II
3.	～リバルコ	+ Rybalko	D	I	(CV:0.1)
4.	モズニク	Moznik	E	II
5.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
6.	～リンチ	+ Lynch	D	II	(CV:0.1)
7.	アドラー	Jam	C	IV
8.	シュタルダーとび3/2ひねり大逆手	Stalder Hop 3/2 to El	E	III
9.	逆手背面車輪	Russian Giant	C	IV
10.	後方伸身2回宙返り1回ひねり下り	Double Back Lay 1/1	D	V

D:6.7
E:8.133
Score:14.833

構成は2014年の世界選手権と同じ。シートリバルコが少し乱れたが、全体としては熟練した実施を見せ、着地も止める。


#2 AUGIS Axel (FRA)

1.	懸垂振り出し倒立	Stem	A	III
2.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
	～コバチ〈落下〉	+ Kovacs
3.	カッシーナ	Cassina	G	II
4.	コールマン	Kolman	F	II
5.	シュタルダーひねり	Stalder 1/2	B	III
6.	アドラー1回ひねり片逆手	Jam 1/1 to MG	D	IV
7.	～ヤマワキ	+ Yamawaki	D	II	(CV:0.1)
8.	エンドー	Endo	B	III
9.	シュタルダー	Stalder	B	III
10.	後方伸身2回宙返り2回ひねり下り	Double Back Lay 2/1	E	V

D:6.3
E:7.466
Score:13.766

アドラーひねりからのコバチ(D)で掴んだように見えたがすっぽ抜けてしまった。落下後にも関わらずカッシーナ、コールマンを入れた演技を果敢に継続する。


#3 THOMAS Kristian (GBR)

1.	ムニョス/ポッツォ	Munoz - Pozzo	E	II
2.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
3.	～リューキン	+ Liukin	F	II	(CV:0.1)
4.	シュタルダーとび1回ひねり	Stalder Hop 1/1	C	III
5.	伸身トカチェフ	Tkatchev Lay	D	II
6.	リンチ	Lynch	D	II
7.	アドラー1回ひねり片逆手	Jam 1/1 to MG	D	IV
8.	シュタルダー	Stalder	B	III
9.	後方とび車輪1回ひねり	Hop 1/1	C	I
10.	後方伸身2回宙返り1回ひねり下り	Double Back Lay 1/1	D	V

D:6.5
E:7.533
Score:14.033

ムニョス/ポッツォはほとんど手を交差させただけのような実施でいただけないが、アドラーひねりからのリューキンはひねりも鋭く素晴らしい。アドラー1回ひねりからはヤマワキにつなぐ構成ではないが、振り戻ってしまうのは0.5の減点となる。


#4 BARKALAU Dzmitry (BLR)

1.	懸垂振り出し倒立	Stem	A	III
2.	後方車輪ひねり	Back Giant 1/2	A	I
3.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
	～リンチ〈落下〉	+ Lynch
4.	アドラー1回ひねり逆手	Jam 1/1 to UG	E	IV
5.	～ヤマワキ	+ Yamawaki	D	II	(CV:0.1)
6.	伸身トカチェフ	Tkatchev Lay	D	II
	～ギンガー〈落下〉	+ Gienger
7.	ワイラー1回ひねり片大逆手	Weiler 1/1 to MG	C	III
8.	前方車輪1回ひねり大逆手	1/1 to El	C	I
9.	大逆手車輪	Giant El	B	IV
10.	後方伸身2回宙返り2回ひねり下り	Double Back Lay 2/1	E	V

D:5.8
E:6.233
Score:12.033

連続技で2度落下するが、最後まで演技を継続する。予定のDスコアは6.5。


#5 OLDHAM Sam (GBR)

1.	ヤマワキ	Yamawaki	D	II
2.	コールマン	Kolman	F	II
3.	伸身トカチェフ	Tkatchev Lay	D	II
4.	リンチ	Lynch	D	II
5.	アドラー1回ひねり逆手	Jam 1/1 to UG	E	IV
6.	ツォウ・リミン	Zou Limin	C	I
7.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
8.	シュタルダー	Stalder	B	III
9.	後方とび車輪1回ひねり	Hop 1/1	C	I
10.	後方伸身2回宙返り2回ひねり下り	Double Back Lay 2/1	E	V

D:6.5
E:8.266
Score:14.766

前半に手放し技を単発で4つ入れるという組合せ加点のない構成。伸身トカチェフからリンチを連続すればDスコアを上げられる余地がある。アドラー1回ひねりは逆手で難度を上げている。


#6 MARAS Vlasios (GRE)

1.	アドラー	Jam	C	IV
2.	ゲイロード	Gayload	D	II
3.	エンドー1回ひねり大逆手	Endo 1/1 to El	D	III
4.	～バラバノフ	+ Balabanov	D	II	(CV:0.1)
5.	エンドー	Endo	B	III
6.	アドラー1回ひねり片逆手	Jam 1/1 to MG	D	IV
7.	～ヤマワキ	+ Yamawaki	D	II	(CV:0.1)
8.	シュタルダーとび3/2ひねり大逆手	Stalder Hop 3/2 to El	E	III
9.	リバルコ	Rybalko	D	I
10.	後方伸身2回宙返り2回ひねり下り	Double Back Lay 2/1	E	V

D:6.6
E:8.066
Score:14.666

ギリシャのベテランスペシャリストで、前方系の手放し技が得意。まずは大逆手からの見事なゲイロードを見せる。ところどころ足割れなどが目立つのが残念。


#7 BRAEGGER Pablo (SUI)

1.	懸垂振り出し倒立	Stem	A	III
2.	エンドー1回ひねり大逆手	Endo 1/1 to El	D	III
	コールマン〈落下〉	Kolman
3.	伸身トカチェフ	Tkatchev Lay	D	II
4.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV	(CV:0.1)
5.	リバルコ	Rybalko	D	I
6.	アドラー1回ひねり片逆手	Jam 1/1 to MG	D	IV
7.	ヤマワキ	Yamawaki	D	II	(CV:0.1)
8.	エンドー	Endo	B	III
9.	後方とび車輪1回ひねり	Hop 1/1	C	I
10.	後方伸身2回宙返り2回ひねり下り	Double Back Lay 2/1	E	V

D:6.2
E:6.433
Score:12.633

アドラーひねりで振り戻ってしまう。アドラー1回ひねりでも振り戻ってヤマワキに連続できなかった。本来はモズニク(E)も入れた構成を持っており、予選はD:6.9で1位通過だった。


#8 SHATILOV Alexander (ISR)

1.	後方とび車輪1回ひねり	Hop 1/1	C	I
2.	コールマン	Kolman	F	II
3.	シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手	Stalder Hop 3/2 to MG	D	III
4.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
5.	～リンチ	+ Lynch	D	II	(CV:0.1)
6.	アドラー1回ひねり片逆手	Jam 1/1 to MG	D	IV
7.	～ヤマワキ	+ Yamawaki	D	II	(CV:0.1)
8.	エンドーひねり	Endo 1/2	B	III
9.	シュタルダー	Stalder	B	III
10.	後方伸身2回宙返り2回ひねり下り	Double Back Lay 2/1	E	V

D:6.5
E:8.066
Score:14.566

身長183cmの雄大な鉄棒。コバチ系もトカチェフ系もこなす。最初にホップターンを行うなど構成も独特。


#9 TSAREVICH Aliaksandr (BLR)

1.	ムニョス/ポッツォ	Munoz - Pozzo	E	II
2.	アドラーひねり	Jam 1/2	D	IV
3.	コバチ	Kovacs	D	II
4.	シュタルダーとび3/2ひねり大逆手	Stalder Hop 3/2 to El	E	III
5.	アドラー1回ひねり片逆手	Jam 1/1 to MG	D	IV
6.	～ヤマワキ	+ Yamawaki	D	II	(CV:0.1)
7.	シュタルダーひねり大逆手	Stalder Higgins to El	C	III
8.	エンドー1回ひねり大逆手	Endo 1/1 to El	D	III
9.	前方車輪1回ひねり大逆手	1/1 to El	C	I
10.	後方かかえ込み3回宙返り下り	Triple Back	E	V

D:6.7
E:7.933
Score:14.633

最初のムニョス/ポッツォがひねり戻しになっているが、認定されているようだ。後半の大逆手の連続で熟練した実施を見せ、最後は3回宙返りの着地を止めた。


MOZNIK Marijo (CRO)
OLDHAM Sam (GBR)
MARAS Vlasios (GRE)

アドラー1回ひねり～ヤマワキという定番の連続が依然として多く見られる一方で、オールダムのような連続技にこだわらない構成も見られるようになっています。マラスのような独特の演技も中にはありますが、全体的には手放し技、バー上の技ともに同じような技による構成が多くなっています。

大本命のユプケ・ゾンダーランドが予選で落下。予選8位に2人が同点で並んだため9人での決勝でしたが、その予選8位のモズニクが優勝を飾りました。Eスコアは全体的に厳しめの印象です。