本家本元:アカピアン、ドリッグス、ロペス |
前回も書きましたが、伸身カサマツにひねりを加えた跳越は今日非常に多くの選手によって実施されており、1回ひねりでアカピアン、1回半ひねりでドリッグス、2回ひねりでロペスという跳越になります。
アカピアン(伸身カサマツとび1回ひねり)は旧ソビエト連邦のアルトゥール・アカピアンによって発表されました。1981年のことだったようですが、動画は1983年の世界選手権・ブダペスト大会から。種目別で優勝しています。
ドリッグス(伸身カサマツとび3/2ひねり)はキューバのアベル・ドリッグスが発表。発表年はちょっと分かりませんでしたが1990年代半ばかと思われます。動画は比較的新しいものになって2003年の世界選手権・アナハイム大会から。
ロペス(伸身カサマツとび2回ひねり)もキューバの選手、エリック・ロペスによって発表されました。ロペスは1995年の世界選手権・鯖江大会で発表されたという文献がありましたが、動画は1993年の世界選手権・バーミンガム大会のもののようです。
2013年ルールではアカピアンはD:5.2、ドリッグスはD:5.6、ロペスはD:6.0の跳越。特に日本ではこれら伸身カサマツ系を跳ぶ選手がとても多くなっています。シューフェルト(D:5.6)やヨー2(D:6.0)を跳ぶ内村航平は例外的とも言えますが、そんな内村の珍しいアカピアンはこちら。2007年です。
D:6.0のロペスを跳べるのは世界でも跳馬の強い選手に限られますが、そのロペスにさらにひねりを加えた伸身カサマツとび5/2ひねり(D:6.4)を今年に入ってヤン・ハクソン(韓国)が成功させています。ヤン・ハクソン2として跳馬の最高難度技が1つ増えることになりそうです。