2014年 07月 01日
ゆかの4連続宙返り |
4 Salto Series on FX
10点満点時代のゆかでは2つの宙返りの難度の合成や3つめの宙返りの格上げルールなどがあり、演技構成を組む上で3連続の宙返りは必須のシリーズでした。さらに4つめの宙返りを行う選手もしばしばでしたが、この4連続については2005年頃によく見られたような気がします。
2005年は本来、アテネオリンピック後のルール改訂の年のはずでしたが、10点満点制の廃止というあまりにも大きな変革が盛り込まれていたため改訂作業が間に合わず、2001-2004年ルールを一部変更した暫定ルールが採用されることになりました。
このルールでは加点領域がそれまでの1.2点から1.6点になり、選手はより多くのD難度以上の技やその組合せを演技に取り入れなければならなくなりました。ゆかの4連続宙返りはこうしたルール改訂への対応だったとも言えるでしょう。今回はいずれも少し古い映像になりますが、これら4連続宙返りのうち、進行方向を切り返すことなくゆかの対角線の中に4つの宙返りを収めてしまっている実施を集めてみました。
テンポ宙返り~後方宙返り3/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Whip Back + Back 3/2 + Front 1/1 + Front 3/2
2003年の世界選手権・アナハイム大会におけるカイル・シューフェルト(カナダ)の実施。翌年のアテネオリンピックでは見事ゆかの金メダルに輝いた。後方3/2~前方1回~前方3/2は当時定番の3連続でこれにテンポを合わせた4連続になっている。
テンポ宙返り~後方宙返り5/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Whip Back + Back 5/2 + Front 1/1 + Front 3/2
上記の2つめの後方3/2が5/2になった連続。2008年北京オリンピック:団体決勝におけるマリアン・ドラグレスク(ルーマニア)の実施。種目別決勝ではこのシリーズに失敗してメダルを逃した。内村航平やディエゴ・イポリト(ブラジル)も実施していたことがある。
テンポ宙返り~後方宙返り5/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方かかえ込み宙返り転
Whip Back + Back 5/2 + Front 1/1 + 3/2 Front
そのイポリトが得意としていた4連続。最後が前宙転になっている。上記のシリーズやこのシリーズを2003年頃から2009年頃まで使っていた。
後方宙返り3/2ひねり~前方伸身宙返り~前方宙返り2回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Back 3/2 + Front Lay + Front 2/1 + Front 3/2
こちらもイポリトの2005年のシリーズ。続く2本目のタンブリングは上記のテンポからのシリーズ。4連続を2つ入れた構成でこの年の世界選手権・メルボルン大会のゆかで優勝を飾った。
後方宙返り5/2ひねり~前方伸身宙返り~前方宙返り1回ひねり~前方かかえ込み宙返り転
Back 5/2 + Front Lay + Front 1/1 + 3/2 Front
ハンガリーのガル・ロバートの2005年のシリーズ。カナダのブランドン・オニールも同じシリーズを実施し、表彰台を争った。
後方宙返り3/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方宙返り2回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Back 3/2 + Front 1/1 + Front 2/1 + Front 3/2
沖口誠の2005年のシリーズ。この時代のゆかと跳馬は独壇場だった。最後の前方3/2はほとんどその場とびのような実施。当時の難度はE+E+Dになり、このシリーズだけで0.9の加点を得ている。
軽快な宙返りの連続は見ていてとても楽しいものがあります。2006年には10点満点が廃止された新ルールになったため、4連続宙返りはあまり見られなくなりました。組合せ加点のルールが変更された2009年以降は4連続はおろか3連続すら皆無と言っていい状態。現在のゆかでは2連続しか見られず、実施されるのも同じような組合せばかりです。
ゆかは12m四方ですから、その対角線は17m弱。この限られた空間で4つの宙返りを行うのは簡単なこととは思えません。トップ10技を数える現在のルールの下で取り入れるのは難しい面もありますが、もっと評価してもよかったのかもしれません。
10点満点時代のゆかでは2つの宙返りの難度の合成や3つめの宙返りの格上げルールなどがあり、演技構成を組む上で3連続の宙返りは必須のシリーズでした。さらに4つめの宙返りを行う選手もしばしばでしたが、この4連続については2005年頃によく見られたような気がします。
2005年は本来、アテネオリンピック後のルール改訂の年のはずでしたが、10点満点制の廃止というあまりにも大きな変革が盛り込まれていたため改訂作業が間に合わず、2001-2004年ルールを一部変更した暫定ルールが採用されることになりました。
このルールでは加点領域がそれまでの1.2点から1.6点になり、選手はより多くのD難度以上の技やその組合せを演技に取り入れなければならなくなりました。ゆかの4連続宙返りはこうしたルール改訂への対応だったとも言えるでしょう。今回はいずれも少し古い映像になりますが、これら4連続宙返りのうち、進行方向を切り返すことなくゆかの対角線の中に4つの宙返りを収めてしまっている実施を集めてみました。
テンポ宙返り~後方宙返り3/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Whip Back + Back 3/2 + Front 1/1 + Front 3/2
2003年の世界選手権・アナハイム大会におけるカイル・シューフェルト(カナダ)の実施。翌年のアテネオリンピックでは見事ゆかの金メダルに輝いた。後方3/2~前方1回~前方3/2は当時定番の3連続でこれにテンポを合わせた4連続になっている。
テンポ宙返り~後方宙返り5/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Whip Back + Back 5/2 + Front 1/1 + Front 3/2
上記の2つめの後方3/2が5/2になった連続。2008年北京オリンピック:団体決勝におけるマリアン・ドラグレスク(ルーマニア)の実施。種目別決勝ではこのシリーズに失敗してメダルを逃した。内村航平やディエゴ・イポリト(ブラジル)も実施していたことがある。
テンポ宙返り~後方宙返り5/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方かかえ込み宙返り転
Whip Back + Back 5/2 + Front 1/1 + 3/2 Front
そのイポリトが得意としていた4連続。最後が前宙転になっている。上記のシリーズやこのシリーズを2003年頃から2009年頃まで使っていた。
後方宙返り3/2ひねり~前方伸身宙返り~前方宙返り2回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Back 3/2 + Front Lay + Front 2/1 + Front 3/2
こちらもイポリトの2005年のシリーズ。続く2本目のタンブリングは上記のテンポからのシリーズ。4連続を2つ入れた構成でこの年の世界選手権・メルボルン大会のゆかで優勝を飾った。
後方宙返り5/2ひねり~前方伸身宙返り~前方宙返り1回ひねり~前方かかえ込み宙返り転
Back 5/2 + Front Lay + Front 1/1 + 3/2 Front
ハンガリーのガル・ロバートの2005年のシリーズ。カナダのブランドン・オニールも同じシリーズを実施し、表彰台を争った。
後方宙返り3/2ひねり~前方宙返り1回ひねり~前方宙返り2回ひねり~前方宙返り3/2ひねり
Back 3/2 + Front 1/1 + Front 2/1 + Front 3/2
沖口誠の2005年のシリーズ。この時代のゆかと跳馬は独壇場だった。最後の前方3/2はほとんどその場とびのような実施。当時の難度はE+E+Dになり、このシリーズだけで0.9の加点を得ている。
軽快な宙返りの連続は見ていてとても楽しいものがあります。2006年には10点満点が廃止された新ルールになったため、4連続宙返りはあまり見られなくなりました。組合せ加点のルールが変更された2009年以降は4連続はおろか3連続すら皆無と言っていい状態。現在のゆかでは2連続しか見られず、実施されるのも同じような組合せばかりです。
ゆかは12m四方ですから、その対角線は17m弱。この限られた空間で4つの宙返りを行うのは簡単なこととは思えません。トップ10技を数える現在のルールの下で取り入れるのは難しい面もありますが、もっと評価してもよかったのかもしれません。
by kaki_aqr
| 2014-07-01 21:00
| ゆか FX
|
Comments(7)
新しい価値基準として3連続4連続でも加点していいと思いますねC+C+CでC.V.+0.1とかでもいいんでは。
久し振りに書き込ませていただきます。
テーマと関係無いのですが、沖口選手ラストに伸身サルトやってたんですね。しかも余裕の捌き。驚きました。
テーマと関係無いのですが、沖口選手ラストに伸身サルトやってたんですね。しかも余裕の捌き。驚きました。
>伸身ローチェさん
今のルールだとC+C+Cとかを評価できるようになってませんからね。ただ、これに仮に0.1の加点を付けたとしても、3技で計1.0ですから演技を構成する上では微妙かもしれません。個人的には今のよくある2連続は見飽きた感がありますし、軽快な連続宙返りをもっと見たい気持ちがないではありません。
今のルールだとC+C+Cとかを評価できるようになってませんからね。ただ、これに仮に0.1の加点を付けたとしても、3技で計1.0ですから演技を構成する上では微妙かもしれません。個人的には今のよくある2連続は見飽きた感がありますし、軽快な連続宙返りをもっと見たい気持ちがないではありません。
>tomさん
ゆかで最後に大技を持ってくるのはやはりすごいし、かっこいいですよね。今回動画を載せたシューフェルトやドラグレスクも最後は新月面でE難度ですが、伸身だと迫力もまた違うという感じでしょうか。
来週は最後に伸身新月面を持ってきてしまう驚異の演技を紹介する予定です(ご存知かもしれませんが)。
ゆかで最後に大技を持ってくるのはやはりすごいし、かっこいいですよね。今回動画を載せたシューフェルトやドラグレスクも最後は新月面でE難度ですが、伸身だと迫力もまた違うという感じでしょうか。
来週は最後に伸身新月面を持ってきてしまう驚異の演技を紹介する予定です(ご存知かもしれませんが)。
今では内村の代名詞?みたいになってしまった技の開発者でしょうか?ラストに伸身新月面する選手は、彼しか思いつかないので。
前方宙返り転は見ていて気持ちいいので個人的に好きなんですが、
今だと加点が得られないので、0.3しかもらえず、やる選手は少ないでしょうね。
今だと加点が得られないので、0.3しかもらえず、やる選手は少ないでしょうね。
ラストに伸身新月面、ご想像のとおりです(笑)。
見ていて気持ちいい前宙転、私も同感です。安全を考えた規制なのでしょうがないのですが、個人的には今の宙返り転の制限は厳しすぎるかなという気もします。
案としては「ひねりを伴う宙返り~ひねりを伴う宙返り転」を禁止にするという程度でどうでしょう。これだと
・テンポ宙返り~トーマス → OK
・前方宙返り1回ひねり~前方かかえ込み宙返り転 → OK
・後方宙返り3/2ひねり~ヴァン・ローン → NG
という感じになって、妥当なところかなと勝手に思っているのですが。
見ていて気持ちいい前宙転、私も同感です。安全を考えた規制なのでしょうがないのですが、個人的には今の宙返り転の制限は厳しすぎるかなという気もします。
案としては「ひねりを伴う宙返り~ひねりを伴う宙返り転」を禁止にするという程度でどうでしょう。これだと
・テンポ宙返り~トーマス → OK
・前方宙返り1回ひねり~前方かかえ込み宙返り転 → OK
・後方宙返り3/2ひねり~ヴァン・ローン → NG
という感じになって、妥当なところかなと勝手に思っているのですが。

