2014年 06月 10日
2014年ヨーロッパ選手権:種目別つり輪の演技構成 |
2014 Europeans Sofia (BUL) EF SR Routine Guide
2014年のヨーロッパ選手権・ソフィア大会:種目別つり輪の演技構成です。
#1 DAVTYAN Vahagn (ARM)
D:6.6
E:9.000
Score:15.600
本家のお株を奪うバランディン3から入る。全体的に丁寧な静止を見せる。アザリアンでの停滞が惜しい。最後は腰や膝の若干の曲がりがあったが、着地は止める。
#2 ABLIAZIN Denis (RUS)
D:6.8
E:9.000
Score:15.800
F難度の引き上げ中水平などを入れさらに力強い構成になった。その驚異的なリストで次々と技を決めていく。欲を言えばアザリアンやナカヤマをもう少しゆっくりやってほしい。伸身新月面の着地はわずかに跳ねる。
#3 VAN GELDER Lambertus (NED)
D:6.4 (EGR V:0.3)
E:7.808
Score:14.208
カルモナ(F)は抜いてきた。相変らず終末技に不安をかかえており、今回も屈身で判定されてしまった上に、着地で手を突いてしまう。
#4 PETROUNIAS Eleftherios (GRE)
D:6.8
E:8.800
Score:15.600
入り技の正面水平懸垂経過十字倒立は2009年にC難度(十字倒立のみ認定)と通達されたはずだが、今回E難度で認定されているようだ。D:7.0まで持つ選手だが、今回は終末技を抑えてD:6.8。その終末技はこちらもかなり屈身気味だが、伸身で認定された模様。
#5 AIT SAID Samir (FRA)
D:6.8
E:8.966
Score:15.766
昨年のヨーロッパ選手権や世界選手権と同じ構成。力技の決めは良い。着地も止める。
#6 RADIVILOV Igor (UKR)
D:6.7
E:8.333
Score:15.033
昨年のヨーロッパ選手権と同じ構成。一つ一つの技を丁寧に実施している印象。最後の新月面が後ろによろめくような着地になってしまった。
#7 TOVMASYAN Artur (ARM)
D:6.6
E:9.100
Score:15.700
最初の懸垂姿勢やナカヤマの持ち込み方がやや気になるが、全体としてはおおむね丁寧な実施。着地も止める。
#8 BALANDIN Aleksandr (RUS)
D:6.9
E:8.900
Score:15.800
実施している技は昨年の世界選手権と同じだが、中技の順番が変わっている。実施は安定している。フィニッシュ前の倒立で少し握りが乱れた。
ABLIAZIN Denis (RUS)
BALANDIN Aleksandr (RUS)
AIT SAID Samir (FRA)
種目別つり輪のDスコアは6.7~6.9が必須ラインですが、アルメニアの2人の選手がD:6.6ながら丁寧な実施で健闘しています。さすがにアザリアンを生んだ国と言ったところでしょうか。終末技はヴァン・ゲルダーが屈身と判定されましたが、他の選手の伸身ムーンサルトにも微妙な実施が目に付きました。
ロシアの2人が同点優勝。アブリャジンは下りにF難度を持つのが、バランディンはオリジナルの高難度技を複数持つのが強みです。ディフェンディング・チャンピオンだったアイ・サイドとラジヴィロフは3位と7位でした。
2014年のヨーロッパ選手権・ソフィア大会:種目別つり輪の演技構成です。
#1 DAVTYAN Vahagn (ARM)
1. | バランディン3 | Vertical Pull Up to Planche | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
3. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
4. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
5. | ヤマワキ | Yamawaki | C | I |
6. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
7. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
8. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.6
E:9.000
Score:15.600
本家のお株を奪うバランディン3から入る。全体的に丁寧な静止を見せる。アザリアンでの停滞が惜しい。最後は腰や膝の若干の曲がりがあったが、着地は止める。
#2 ABLIAZIN Denis (RUS)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 背面水平懸垂から引き上げ中水平支持 | Back Lever Press to Maltese | F | IV |
3. | ヤマワキ | Yamawaki | C | I |
4. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
5. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
6. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
7. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
8. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | F | V |
D:6.8
E:9.000
Score:15.800
F難度の引き上げ中水平などを入れさらに力強い構成になった。その驚異的なリストで次々と技を決めていく。欲を言えばアザリアンやナカヤマをもう少しゆっくりやってほしい。伸身新月面の着地はわずかに跳ねる。
#3 VAN GELDER Lambertus (NED)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり上水平支持 | Back Roll to Planche | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 背面水平懸垂から引き上げ中水平支持 | Back Lever Press to Maltese | F | IV |
3. | ヤマワキ | Yamawaki | C | I |
4. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
5. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
6. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
7. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
8. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
9. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
10. | 後方屈身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Pk 1/1 | C | V |
D:6.4 (EGR V:0.3)
E:7.808
Score:14.208
カルモナ(F)は抜いてきた。相変らず終末技に不安をかかえており、今回も屈身で判定されてしまった上に、着地で手を突いてしまう。
#4 PETROUNIAS Eleftherios (GRE)
1. | 正面水平懸垂経過十字倒立 | Front Lever to Inv-Cross | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
3. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
4. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
5. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
6. | ホンマ十字懸垂 | Whippet to Cross | D | III |
7. | 伸腕伸身中水平支持 | Press to Maltese | E | IV |
8. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
9. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.8
E:8.800
Score:15.600
入り技の正面水平懸垂経過十字倒立は2009年にC難度(十字倒立のみ認定)と通達されたはずだが、今回E難度で認定されているようだ。D:7.0まで持つ選手だが、今回は終末技を抑えてD:6.8。その終末技はこちらもかなり屈身気味だが、伸身で認定された模様。
#5 AIT SAID Samir (FRA)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり上水平支持 | Back Roll to Planche | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
3. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
4. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
5. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
6. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
7. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
8. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
9. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.8
E:8.966
Score:15.766
昨年のヨーロッパ選手権や世界選手権と同じ構成。力技の決めは良い。着地も止める。
#6 RADIVILOV Igor (UKR)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
3. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
4. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
5. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
6. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
7. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
8. | ほん転逆上がり十字倒立 | Felge to Inv-Cross | D | III |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下り | Double Back 2/1 | E | V |
D:6.7
E:8.333
Score:15.033
昨年のヨーロッパ選手権と同じ構成。一つ一つの技を丁寧に実施している印象。最後の新月面が後ろによろめくような着地になってしまった。
#7 TOVMASYAN Artur (ARM)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 押し上げ上水平支持 | Press to Planche | D | IV |
3. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
4. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
5. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
6. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
7. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
8. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.6
E:9.100
Score:15.700
最初の懸垂姿勢やナカヤマの持ち込み方がやや気になるが、全体としてはおおむね丁寧な実施。着地も止める。
#8 BALANDIN Aleksandr (RUS)
1. | バランディン2 | Vertical Pull Up to Inv-Cross | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
3. | バランディン3 | Vertical Pull Up to Planche | E | IV |
4. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
5. | ホンマ十字懸垂 | Whippet to Cross | D | III |
ヤマワキ | Yamawaki | C | I | |
6. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
7. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
8. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.9
E:8.900
Score:15.800
実施している技は昨年の世界選手権と同じだが、中技の順番が変わっている。実施は安定している。フィニッシュ前の倒立で少し握りが乱れた。
ABLIAZIN Denis (RUS)
BALANDIN Aleksandr (RUS)
AIT SAID Samir (FRA)
種目別つり輪のDスコアは6.7~6.9が必須ラインですが、アルメニアの2人の選手がD:6.6ながら丁寧な実施で健闘しています。さすがにアザリアンを生んだ国と言ったところでしょうか。終末技はヴァン・ゲルダーが屈身と判定されましたが、他の選手の伸身ムーンサルトにも微妙な実施が目に付きました。
ロシアの2人が同点優勝。アブリャジンは下りにF難度を持つのが、バランディンはオリジナルの高難度技を複数持つのが強みです。ディフェンディング・チャンピオンだったアイ・サイドとラジヴィロフは3位と7位でした。
by kaki_aqr
| 2014-06-10 21:00
| ヨーロッパ選手権 EC EF
|
Comments(6)
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by
伸身ローチェ
at 2014-06-10 22:26
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相当な激戦ですね。0.034差ということはE審判一人が0.1違う点をつければ3人金メダルだったかもしれないんですね。
つり輪はDスコアがダンゴ状態で、だいたいこんな感じの接戦になりますね。審判も責任重大です。選手にとっては、E審判は器械を囲むように配置されるので、どこからから見ても減点がないよう演技しなくてはならないですね。
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by
伸身ローチェ
at 2014-06-12 23:27
x
Eスコアもそんなに差が開きませんよね、床の着地やあん馬の接触のような大きなミスがあまり無いからでしょうがなにか吊り輪なのに着地勝負になっているようにも思えてしまいます。
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by
名無しのSさん
at 2014-06-13 15:37
x
後転系の力技では、他の力技からの持ち込みだと一時的に上向き中水平状態になって、どうしても腹落ちしてしまう実施(上水平や中水平からの実施だとそれしか見たことない)が多いですが、このあたりはどのように捉えられているんですかね。
懸垂からの実施だときれいに実施しているケースもあるので、やはり差はつけられるんでしょうか?
懸垂からの実施だときれいに実施しているケースもあるので、やはり差はつけられるんでしょうか?
>伸身ローチェさん
力技の決めはかなりしっかり見られていると思うのですが、種目別決勝ともなるとそこでも差がつきにくく着地勝負になる面はあるかもしれませんね。個人的には各選手が終盤にもってくる振動倒立技に注目しています。これを完璧に止めてくる選手は少ない気がします。
力技の決めはかなりしっかり見られていると思うのですが、種目別決勝ともなるとそこでも差がつきにくく着地勝負になる面はあるかもしれませんね。個人的には各選手が終盤にもってくる振動倒立技に注目しています。これを完璧に止めてくる選手は少ない気がします。
>名無しのSさん
採点規則の絵だとどれも懸垂からの実施の図なので、ご指摘の部分をどう評価すべきかは(完全な伸身が理想であるとは思いますが)私もよく分からないところです。実際の現場でどう採点されているかぜひ聞いてみたいですね。
採点規則の絵だとどれも懸垂からの実施の図なので、ご指摘の部分をどう評価すべきかは(完全な伸身が理想であるとは思いますが)私もよく分からないところです。実際の現場でどう採点されているかぜひ聞いてみたいですね。