2014年 02月 21日
2013年ヨーロッパ選手権:種目別鉄棒の演技構成 |
2013 Europeans Moscow (RUS) EF HB Routine Guide
2013年のヨーロッパ選手権・モスクワ大会:種目別鉄棒の演技構成です。
#1 TSAREVICH Aliaksandr (BLR)
D:6.5
E:8.333
Score:14.833
アドラーひねり~コバチという連続技を見せる。アドラー1回ひねりは振り戻りそうになったが堪えた。後半は大逆手の連続。3回宙返りの着地を何とか止める。
#2 WATSON Ashley (GBR)
D:5.8
E:7.033
Score:12.833
アドラーひねり~デフという珍しい連続技を実施するが、後半に持ってきたコールマン(F)を掴めず落下。その後のアドラー1回ひねりも振り戻ってしまう。
#3 HAMBUECHEN Fabian (GER)
D:6.4
E:7.566
Score:13.966
今回はリバルコからポゴレロフ(E)まではつながない。後半に入りなんとアドラー1回ひねりが崩れて落下。掴みにいくのが早すぎたか。
#4 GARIBOV Emin (RUS)
D:7.0
E:8.433
Score:15.433
まず最初にムニョス/ポッツォ(ヤマワキひねり)を見せる。アドラーひねりからは無理につなげなかったが、その後は伸身トカチェフ~リンチという手放し技の連続で0.2の組合せ加点を稼ぐ。キャッチするときに腕を交差させただけのような捌き方が気になるが。最初と最後がE難度で後は全てD難度という鉄棒では珍しい構成。
#5 MOZNIK Marijo (CRO)
D:6.4
E:7.533
Score:13.933
なんと自身のオリジナルであるモズニクで落下してしまうという痛恨のミス。逆手背面車輪は要件が厳格化されてから実施者が減っているが、この選手はしっかりと背面車輪を表現してC難度を取っている。
#6 LIKHOVITSKIY Andrey (BLR)
D:6.0
E:8.466
Score:14.466
予選ではD:6.3であり、何らかの技が認定されなかった模様。ここではヤマワキが認定されなかったものとし、ボローニン(B)ほどの下向き転向でもないため、上向きとび越しとした。トカチェフも屈身で判定されたか。一方、ひねり系などバー上の技は非常に巧く、後半の順手背面系の実施も特徴的で、肩の柔軟性を感じる。9は新技申請された技で後の世界選手権に際してリホヴィツキーの名が付いた。
#7 OLDHAM Sam (GBR)
D:6.5
E:8.633
Score:15.133
コールマンを実施するもののB難度のシュタルダーが構成に入るなどしてDスコアは6.5どまり。トカチェフの連続は懐かしい感じ。アドラー1回ひねりは両逆手で行いE難度を取る。
#8 SHATILOV Alexander (ISR)
D:6.5
E:8.233
Score:14.733
ゆかのスペシャリストのイメージだが、鉄棒もなかなかの実力の持ち主。アドラーひねり~かかえ込みゲイロード2の連続を見せる。B難度が2つ入りDスコアはこちらも6.5。
GARIBOV Emin (RUS)
OLDHAM Sam (GBR)
TSAREVICH Aliaksandr (BLR)
コバチ系が少なく、トカチェフ系が多いのがヨーロッパの特徴でしょうか。特に近年はリンチやモズニクの実施が非常に多くなっています。一方、アドラーひねりからはコバチ、デフ、ゲイロード2など多彩な連続技が見られました。大逆手が得意な選手も多い印象です。
高いDスコアを持つハンビュヘンやモズニクが落下してしまったため、D:7.0を無難に通したガリボフが圧勝。唯一人手放し技のD+Dを実施して0.2の組合せ加点を得てもいます。2位から4位はD:6.5の選手が実施順に並びました。
2013年のヨーロッパ選手権・モスクワ大会:種目別鉄棒の演技構成です。
#1 TSAREVICH Aliaksandr (BLR)
1. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
---|---|---|---|---|---|
2. | ~コバチ | + Kovacs | D | II | (CV:0.1) |
3. | シュタルダーとび3/2ひねり大逆手 | Stalder Hop 3/2 to El | E | III | |
4. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
5. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.1) |
6. | シュタルダーひねり大逆手 | Stalder Higgins to El | C | III | |
7. | エンドー1回ひねり大逆手 | Endo 1/1 to El | D | III | |
8. | 前方車輪1回ひねり大逆手 | 1/1 to El | C | I | |
9. | 大逆手車輪 | Giant El | B | IV | |
10. | 後方かかえ込み3回宙返り下り | Triple Back | E | V |
D:6.5
E:8.333
Score:14.833
アドラーひねり~コバチという連続技を見せる。アドラー1回ひねりは振り戻りそうになったが堪えた。後半は大逆手の連続。3回宙返りの着地を何とか止める。
#2 WATSON Ashley (GBR)
1. | 懸垂振り出し倒立 | Stem | A | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | ツォウ・リミン | Zou Limin | C | I | |
3. | 前方車輪 | Front Giant | A | I | |
4. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
5. | ~デフ | + Deff | E | II | (CV:0.1) |
6. | エンドー1回ひねり片大逆手 | Endo 1/1 to MG | C | III | |
7. | 前方車輪1回ひねり大逆手 | 1/1 to El | C | I | |
コールマン〈落下〉 | Kolman | ||||
8. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
9. | ヤマワキ | Yamawaki | D | II | |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:5.8
E:7.033
Score:12.833
アドラーひねり~デフという珍しい連続技を実施するが、後半に持ってきたコールマン(F)を掴めず落下。その後のアドラー1回ひねりも振り戻ってしまう。
#3 HAMBUECHEN Fabian (GER)
1. | 懸垂振り出し倒立 | Stem | A | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
3. | コールマン | Kolman | F | II | |
4. | 伸身トカチェフ | Tkatchev Lay | D | II | |
5. | ~リバルコ | + Rybalko | D | I | (CV:0.1) |
6. | 大逆手車輪 | Giant El | B | IV | |
アドラー1回ひねり片逆手〈落下〉 | Jam 1/1 to MG | ||||
7. | シュタルダーとび3/2ひねり大逆手 | Stalder Hop 3/2 to El | E | III | |
8. | ヤマワキ | Yamawaki | D | II | |
9. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:6.4
E:7.566
Score:13.966
今回はリバルコからポゴレロフ(E)まではつながない。後半に入りなんとアドラー1回ひねりが崩れて落下。掴みにいくのが早すぎたか。
#4 GARIBOV Emin (RUS)
1. | ムニョス/ポッツォ | Munoz - Pozzo | E | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
3. | 伸身トカチェフ | Tkatchev Lay | D | II | |
4. | ~リンチ | + Lynch | D | II | (CV:0.2) |
5. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
6. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.1) |
7. | リバルコ | Rybalko | D | I | |
8. | シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手 | Stalder Hop 3/2 to MG | D | III | |
9. | エンドー1回ひねり大逆手 | Endo 1/1 to El | D | III | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:7.0
E:8.433
Score:15.433
まず最初にムニョス/ポッツォ(ヤマワキひねり)を見せる。アドラーひねりからは無理につなげなかったが、その後は伸身トカチェフ~リンチという手放し技の連続で0.2の組合せ加点を稼ぐ。キャッチするときに腕を交差させただけのような捌き方が気になるが。最初と最後がE難度で後は全てD難度という鉄棒では珍しい構成。
#5 MOZNIK Marijo (CRO)
1. | エンドー1回ひねり大逆手 | Endo 1/1 to El | D | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | アドラー | Jam | C | IV | |
3. | 大逆手車輪 | Giant El | B | IV | |
4. | 伸身トカチェフ | Tkatchev Lay | D | II | |
5. | ~リバルコ | + Rybalko | D | I | (CV:0.1) |
モズニク〈落下〉 | Moznik | ||||
6. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
7. | ~リンチ | + Lynch | D | II | (CV:0.1) |
8. | シュタルダーとび3/2ひねり大逆手 | Stalder Hop 3/2 to El | E | III | |
9. | 逆手背面車輪 | Russian Giant | C | IV | |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.4
E:7.533
Score:13.933
なんと自身のオリジナルであるモズニクで落下してしまうという痛恨のミス。逆手背面車輪は要件が厳格化されてから実施者が減っているが、この選手はしっかりと背面車輪を表現してC難度を取っている。
#6 LIKHOVITSKIY Andrey (BLR)
1. | 屈身トカチェフ | Tkatchev Pk | C | II |
---|---|---|---|---|
2. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I |
3. | リバルコ | Rybalko | D | I |
4. | エンドー1回ひねり大逆手 | Endo 1/1 to El | D | III |
5. | アドラー | Jam | C | IV |
6. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV |
7. | ~後ろ振り上がり上向きとび越し懸垂 | + Rear Vault | B | II |
8. | 順手背面車輪 | Czech Giant | D | IV |
9. | ケステひねり大逆手 | Koste 1/2 to El | D | IV |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.0
E:8.466
Score:14.466
予選ではD:6.3であり、何らかの技が認定されなかった模様。ここではヤマワキが認定されなかったものとし、ボローニン(B)ほどの下向き転向でもないため、上向きとび越しとした。トカチェフも屈身で判定されたか。一方、ひねり系などバー上の技は非常に巧く、後半の順手背面系の実施も特徴的で、肩の柔軟性を感じる。9は新技申請された技で後の世界選手権に際してリホヴィツキーの名が付いた。
#7 OLDHAM Sam (GBR)
1. | コールマン | Kolman | F | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | 伸身トカチェフ | Tkatchev Lay | D | II | |
3. | ~トカチェフ | + Tkatchev | C | II | (CV:0.1) |
4. | リンチ | Lynch | D | II | |
5. | アドラー1回ひねり逆手 | Jam 1/1 to UG | E | IV | |
6. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
7. | シュタルダー | Stalder | B | III | |
8. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
9. | 後方とび車輪3/2ひねり | Hop 3/2 to MG | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:6.5
E:8.633
Score:15.133
コールマンを実施するもののB難度のシュタルダーが構成に入るなどしてDスコアは6.5どまり。トカチェフの連続は懐かしい感じ。アドラー1回ひねりは両逆手で行いE難度を取る。
#8 SHATILOV Alexander (ISR)
1. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
---|---|---|---|---|---|
2. | シュタルダーとび3/2ひねり大逆手 | Stalder Hop 3/2 to El | E | III | |
3. | モズニク | Moznik | E | II | |
4. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
5. | ~かかえ込みゲイロード2 | + Gaylord2 Tk | D | II | (CV:0.1) |
6. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
7. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.1) |
8. | エンドー | Endo | B | III | |
9. | シュタルダー | Stalder | B | III | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:6.5
E:8.233
Score:14.733
ゆかのスペシャリストのイメージだが、鉄棒もなかなかの実力の持ち主。アドラーひねり~かかえ込みゲイロード2の連続を見せる。B難度が2つ入りDスコアはこちらも6.5。
GARIBOV Emin (RUS)
OLDHAM Sam (GBR)
TSAREVICH Aliaksandr (BLR)
コバチ系が少なく、トカチェフ系が多いのがヨーロッパの特徴でしょうか。特に近年はリンチやモズニクの実施が非常に多くなっています。一方、アドラーひねりからはコバチ、デフ、ゲイロード2など多彩な連続技が見られました。大逆手が得意な選手も多い印象です。
高いDスコアを持つハンビュヘンやモズニクが落下してしまったため、D:7.0を無難に通したガリボフが圧勝。唯一人手放し技のD+Dを実施して0.2の組合せ加点を得てもいます。2位から4位はD:6.5の選手が実施順に並びました。
by kaki_aqr
| 2014-02-21 21:00
| ヨーロッパ選手権 EC EF
|
Comments(4)
Commented
by
伸身ローチェ
at 2014-02-22 07:15
x
TSAREVICH選手は大逆手が得意なんですねm¥、よほど肩が柔らかいんでしょうか。あと三回宙返り降りを久々に見れましてちょっとうれしいです。
Commented
by
ジョージ
at 2014-02-23 18:28
x
モズニク選手、このときは落下していますが、この構成が通った映像がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=T7EhD3XmK9w
彼の鉄棒は余分な車輪が少なくて手放し技の後の処理もスムーズです。アドラー系の技も力感がな、やる選手が殆どいないロシア式車輪も実施しており、見ていて非常に気持ちいい演技だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=T7EhD3XmK9w
彼の鉄棒は余分な車輪が少なくて手放し技の後の処理もスムーズです。アドラー系の技も力感がな、やる選手が殆どいないロシア式車輪も実施しており、見ていて非常に気持ちいい演技だと思います。
>伸身ローチェさん
感覚的にですが、アジアやアメリカに比べてヨーロッパ勢は大逆手が得意な選手が多いような気がします。3回宙返りの使い手は最近ほとんどいないので見られるのは嬉しいですね。
感覚的にですが、アジアやアメリカに比べてヨーロッパ勢は大逆手が得意な選手が多いような気がします。3回宙返りの使い手は最近ほとんどいないので見られるのは嬉しいですね。
>ジョージさん
リュブリャナのワールドカップですね。伸身トカチェフやモズニクの前なんか車輪を挟んでもいいのにひねってそのままやってますもんね。体全体をしならせるような前振りが印象的です。
リュブリャナのワールドカップですね。伸身トカチェフやモズニクの前なんか車輪を挟んでもいいのにひねってそのままやってますもんね。体全体をしならせるような前振りが印象的です。