2013年世界選手権：種目別跳馬の演技構成

2013 Worlds Antwerp (BEL) EF VT Routine Guide

2013年の世界選手権・アントワープ大会：種目別跳馬の演技構成です。

動画は再生リストになっています。1本目の動画が終わると2本目の動画に続きます。

#1 BERBECAR Marius Daniel (ROU)

			D	E	Pen	Score
1.	ローチェ	Hdsp Double Front	5.6	9.200		14.800
2.	ドリッグス	Kasamatsu Lay 3/2	5.6	9.300		14.900
Total:						14.850

1本目、着地が低くなり後ろに跳ねる。2本目は前に1歩。ともに大きさのあるいい跳越。


#2 HYPOLITO Diego (BRA)

			D	E	Pen	Score
1.	ドリッグス	Kasamatsu Lay 3/2	5.6	9.366		14.966
2.	ロンダートひねり前転とび 前方伸身宙返り2回ひねり	RO 1/2 Hdsp Front Lay 2/1	5.8	9.333		15.133
Total:						15.049

1本目、ラインぎりぎりに着地し1歩跳ねる。2本目も1歩跳ねるが、ともにほぼまとめたと言っていい跳越。


#3 THOMAS Kristian (GBR)

			D	E	Pen	Score
1.	屈身メリサニディス	Yurchenko Double Pk	6.0	9.500		15.500
2.	ローチェ	Hdsp Double Front	5.6	9.366		14.966
Total:						15.233

1本目、屈身メリサニディスの着地をピタリと止める。高さもあり素晴らしい。2本目は低めの着地になり後ろに跳ねるが、上出来と言っていい跳越でロンドンの借りを返した。


#4 VERNIAIEV Oleg (UKR)

			D	E	Pen	Score
1.	ドラグレスク	Hdsp Double Front 1/2	6.0	9.133		15.133
2.	ロペス	Kasamatsu Lay 2/1	6.0	8.066	0.3	13.766
Total:						14.449

1本目、着地が低くなり前に大きく1歩。2本目、着地で大きく弾かれ、尻もちを突いて体ごとラインの外に出てしまう。両足を揃えたいい姿勢で着手したかに見えたが、その後は膝が曲がり空中姿勢も乱れていた。


#5 SASAKI JUNIOR Sergio (BRA)

			D	E	Pen	Score
1.	ドラグレスク	Hdsp Double Front 1/2	6.0	9.333		15.333
2.	ドリッグス	Kasamatsu Lay 3/2	5.6	9.266		14.866
Total:						15.099

1本目、ドラグレスクをわずかな跳ねでまとめる。2本目は大きく前に跳ねるが、着手時に脚がしっかり閉じられているのは評価できる。


#6 白井健三 SHIRAI Kenzo (JPN)

			D	E	Pen	Score
1.	伸身ユルチェンコとび3回ひねり	Yurchenko Lay 3/1	6.0	9.466	0.1	15.366
2.	ドリッグス	Kasamatsu Lay 3/2	5.6	9.300		14.900
Total:						15.133

1本目、新技申請したTTYを見事に成功させる。着地は横に1歩動き片足がラインの外に出てしまった。2本目も横に跳ねるがほぼまとめる。


#7 LEGENDRE Steven (USA)

			D	E	Pen	Score
1.	ドラグレスク	Hdsp Double Front 1/2	6.0	9.266		15.266
2.	ル・ユーフ	Tsukahara Double Pk	6.0	9.233		15.233
Total:						15.249

1本目、大きなドラグレスク。横に跳ねるがライン上ぎりぎりに留まる。2本目も後ろに1歩で、D:6.0の跳越2本をまとめてくる。ゆかでは全て前向き着地のレジェンドレだが、跳馬では後ろ向きなのが興味深い。


#8 YANG Hak-Seon (KOR)

			D	E	Pen	Score
1.	ヤン・ハクソン	Hdsp Front Lay 3/1	6.4	9.333		15.733
2.	ロペス	Kasamatsu Lay 2/1	6.0	9.333		15.333
Total:						15.533

１本目、自身の名が付いた3回ひねりは前に歩くがほぼまとめる。こうなると2本目が非常に楽になる。ロペスを後ろへの1歩に余裕で収め優勝を確信する。


YANG Hak-Seon (KOR)
LEGENDRE Steven (USA)
THOMAS Kristian (GBR)

跳馬は2013年からほぼ全ての跳越の価値点が1.0下げられるという改訂が行われています。昨年までのD:7.0以上、つまりD:6.0以上の跳越を2本揃えてきたのが決勝では3人だけ。例年と比べると難度が下がっている印象です。D:6.4を2本持つリ・セグァン（北朝鮮）が予選落ちした時点でほぼヤンの優勝は決まっていたようなものでしたが、そのとおりに結果を出すのはやはりさすがです。白井は惜しくも4位。ぜひもう1本もD:6.0に上げて次はメダルを取ってほしいと思います。