2013年 08月 30日
2012年ロンドンオリンピック:種目別ゆかの演技構成 |
2012 Olympics London (GBR) EF FX Routine Guide
2012年のロンドンオリンピック:種目別ゆかの演技構成です。
動画が埋め込みできないので、画像をクリックしてください。
#1 内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
D:6.7
E:9.100
Score:15.800
2011年の種目別で使用したリ・ジョンソン(G)は入れず、予選から通してきた構成で挑んだ。個人総合で手を突いてしまった前方5/2も決め、終始安定した実施を見せるが、最初と最後のタンブリング以外はわずかに着地が動く。
#2 ZOU Kai (CHN)
D:6.9
E:9.033
Score:15.933
2011年と同じ構成。実施が安定度を増し、最後の新月面以外の着地を全て止める。
#3 ABLYAZIN Denis (RUS)
D:7.1
E:8.700
Score:15.800
高難度の技や組合せを多く取り入れD:7.1という非常に高い構成となっている。D+Dの2回ひねり~前宙ダブルが特徴的。タンブリングが7回入っており、時間ぎりぎりでややバタバタした印象がある。
#4 KOCZI Flavius (ROU)
D:6.7
E:8.500
Pen:0.1
Score:15.100
2011年からひねり技の組合せをずいぶん変えているが、Dスコアは6.7のままで変わっていない。最初のシリーズで着地が大きく乱れラインオーバー。その後も着地が安定せず、ひねり不足も目立つ。マンナ倒立も会場は沸いているが微妙な実施。
#5 SHATILOV Alexander (ISR)
D:6.6
E:8.733
Score:15.333
2011年は8が前方1回だったのでDスコアは0.1下がっている。おおむね安定した実施だが、ところどころ着地が低くなったり、動いたりする。
#6 DALTON Jacob (USA)
D:6.4
E:8.933
Score:15.333
2011年と同じD:6.6の構成を予定していたと思われるが、4で2回ひねりが3/2ひねりになってしまう。組合せがC+Cになり加点も付かないためDスコアが0.2下がってしまった。タマヨは相変らず怪しげな実施。
#7 NGUYEN Marcel (GER)
D:6.6
E:8.466
Pen:0.1
Score:14.966
終末技を月面(D)から新月面に変え、予選からDスコアを0.1上げて臨むが、全体的に着地が決まらない。
#8 GONZALEZ SEPULVEDA Enrique Tomas (CHI)
D:6.5
E:8.866
Score:15.366
2011年は新月面がかかえ込み(E)だったが、伸身に変えてDスコアのアップを狙う。しかし、3で予定していた前方1回ひねり(C)が前宙ひねりになってしまい、結局Dスコアは6.5に。最後も相変らずひねり不足気味。
ZOU Kai (CHN)
内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
ABLYAZIN Denis (RUS)
ダルトンやゴンサレスにミスがあったものの、全員がD:6.6以上の構成を用意してきています。そんな中、アブリャジンの7.1、趨凱の6.9というDスコアが抜き出ています。組合せ加点を得ることが重要なゆかでは、徐々にひねり技が主流になっていますが、内村やコチのように2回宙返りが一つも入らない構成はやはり少し寂しい気がします。
Dスコアモンスターのアブリャジンと趨凱に実施で勝負した内村ですが、着地をことごとく止めてきた趨凱に昨年のリベンジを許してしまいました。アブリャジンとは同点で並びましたが、こちらはEスコアが上の内村がタイブレイクで銀メダルとなりました。
2012年のロンドンオリンピック:種目別ゆかの演技構成です。
動画が埋め込みできないので、画像をクリックしてください。
#1 内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
1. | 後方宙返り7/2ひねり | Back 7/2 | E | III | |
---|---|---|---|---|---|
~前方宙返りひねり | + Front 1/2 | B | II | (CV:0.1) | |
2. | 後方宙返り3/2ひねり | Back 3/2 | C | III | |
3. | ~前方宙返り5/2ひねり | + Front 5/2 | E | II | (CV:0.1) |
4. | 前方宙返り1回ひねり | Front 1/1 | C | II | |
5. | ~前方宙返り2回ひねり | + Front 2/1 | D | II | (CV:0.1) |
6. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
7. | ~前方宙返り3/2ひねり | + Front 3/2 | C | II | (CV:0.1) |
8. | フェドルチェンコ | Fedorchenko | C | I | |
9. | トーマス | Thomas | D | IV | |
10. | 後方宙返り3回ひねり | Back 3/1 | D | III |
D:6.7
E:9.100
Score:15.800
2011年の種目別で使用したリ・ジョンソン(G)は入れず、予選から通してきた構成で挑んだ。個人総合で手を突いてしまった前方5/2も決め、終始安定した実施を見せるが、最初と最後のタンブリング以外はわずかに着地が動く。
#2 ZOU Kai (CHN)
1. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり | Double Back Lay 2/1 | F | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | 後方宙返り3/2ひねり | Back 3/2 | C | III | |
3. | ~ヴァン・ローン | + 3/2 Front 1/1 | D | II | (CV:0.1) |
4. | 前方宙返り2回ひねり | Front 2/1 | D | II | |
5. | ~前方宙返り1回ひねり | + Front 1/1 | C | II | (CV:0.1) |
6. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
7. | ~前方宙返り3/2ひねり | + Front 3/2 | C | II | (CV:0.1) |
8. | フェドルチェンコ | Fedorchenko | C | I | |
テンポ宙返り | Whip Back | B | III | ||
9. | ~コロブチンスキー | + Thomas Lay | E | IV | (CV:0.1) |
10. | 後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり | Double Back 2/1 | E | III |
D:6.9
E:9.033
Score:15.933
2011年と同じ構成。実施が安定度を増し、最後の新月面以外の着地を全て止める。
#3 ABLYAZIN Denis (RUS)
テンポ宙返り | Whip Back | B | III | ||
1. | ~コロブチンスキー | + Thomas Lay | E | IV | (CV:0.1) |
2. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり | Double Back Lay 2/1 | F | III | |
3. | 前方宙返り2回ひねり | Front 2/1 | D | II | |
4. | ~前方かかえ込み2回宙返り | + Double Front | D | II | (CV:0.2) |
5. | ヴァン・ローン | 3/2 Front 1/1 | D | II | |
6. | 力十字倒立 | Press to Japanese Hdst | C | I | |
7. | 後ろとびひねり前方屈身2回宙返り | Arabian Double Pk | E | IV | |
8. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
9. | ~前方宙返り1回ひねり | + Front 1/1 | C | II | (CV:0.1) |
10. | 後方宙返り3回ひねり | Back 3/1 | D | III |
D:7.1
E:8.700
Score:15.800
高難度の技や組合せを多く取り入れD:7.1という非常に高い構成となっている。D+Dの2回ひねり~前宙ダブルが特徴的。タンブリングが7回入っており、時間ぎりぎりでややバタバタした印象がある。
#4 KOCZI Flavius (ROU)
1. | 前方宙返り1回ひねり | Front 1/1 | C | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | ~前方宙返り5/2ひねり | + Front 5/2 | E | II | (CV:0.1) |
3. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
4. | ~前方宙返り2回ひねり | + Front 2/1 | D | II | (CV:0.2) |
5. | トーマス | Thomas | D | IV | |
6. | マンナから伸腕屈身力倒立 | Manna Press to Hdst | D | I | |
7. | 後方宙返り7/2ひねり | Back 7/2 | E | III | |
8. | ~前方宙返りひねり | + Front 1/2 | B | II | (CV:0.1) |
9. | 力十字倒立 | Press to Japanese Hdst | C | I | |
10. | 後方宙返り3回ひねり | Back 3/1 | D | III |
D:6.7
E:8.500
Pen:0.1
Score:15.100
2011年からひねり技の組合せをずいぶん変えているが、Dスコアは6.7のままで変わっていない。最初のシリーズで着地が大きく乱れラインオーバー。その後も着地が安定せず、ひねり不足も目立つ。マンナ倒立も会場は沸いているが微妙な実施。
#5 SHATILOV Alexander (ISR)
1. | コリバノフ | Kolyvanov | F | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | 後方宙返り3/2ひねり | Back 3/2 | C | III | |
3. | ~ヴァン・ローン | + 3/2 Front 1/1 | D | II | (CV:0.1) |
4. | 前方宙返り2回ひねり | Front 2/1 | D | II | |
5. | ~前方宙返り3/2ひねり | + Front 3/2 | C | II | (CV:0.1) |
6. | フェドルチェンコ | Fedorchenko | C | I | |
7. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
8. | ~前方宙返りひねり | + Front 1/2 | B | II | (CV:0.1) |
テンポ宙返り | Whip Back | B | III | ||
9. | ~トーマス | + Thomas | D | IV | (CV:0.1) |
10. | 後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり | Double Back 1/1 | D | III |
D:6.6
E:8.733
Score:15.333
2011年は8が前方1回だったのでDスコアは0.1下がっている。おおむね安定した実施だが、ところどころ着地が低くなったり、動いたりする。
#6 DALTON Jacob (USA)
1. | タマヨ | Arabian Double Lay | F | IV | |
---|---|---|---|---|---|
2. | コロブチンスキー | Thomas Lay | E | IV | |
3. | 後方宙返り3/2ひねり | Back 3/2 | C | III | |
4. | ~前方宙返り3/2ひねり | + Front 3/2 | C | II | |
5. | 力十字倒立 | Press to Japanese Hdst | C | I | |
6. | テンポ宙返り | Whip Back | B | III | |
7. | ~トーマス | + Thomas | D | IV | (CV:0.1) |
8. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
9. | ~前方宙返り1回ひねり | + Front 1/1 | C | II | (CV:0.1) |
10. | 後方宙返り3回ひねり | Back 3/1 | D | III |
D:6.4
E:8.933
Score:15.333
2011年と同じD:6.6の構成を予定していたと思われるが、4で2回ひねりが3/2ひねりになってしまう。組合せがC+Cになり加点も付かないためDスコアが0.2下がってしまった。タマヨは相変らず怪しげな実施。
#7 NGUYEN Marcel (GER)
1. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり | Double Back Lay 2/1 | F | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | 前方宙返り2回ひねり | Front 2/1 | D | II | |
3. | ~前方宙返り1回ひねり | + Front 1/1 | C | II | (CV:0.1) |
4. | コロブチンスキー | Thomas Lay | E | IV | |
5. | 力十字倒立 | Press to Japanese Hdst | C | I | |
6. | テンポ宙返り | Whip Back | B | III | |
7. | ~ウ・グォニアン | + 3/2 Arabian Lay | D | IV | (CV:0.1) |
8. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
9. | ~前方宙返りひねり | + Front 1/2 | B | II | (CV:0.1) |
10. | 後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり | Double Back 2/1 | E | III |
D:6.6
E:8.466
Pen:0.1
Score:14.966
終末技を月面(D)から新月面に変え、予選からDスコアを0.1上げて臨むが、全体的に着地が決まらない。
#8 GONZALEZ SEPULVEDA Enrique Tomas (CHI)
1. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり | Double Back Lay 2/1 | F | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | 前方宙返り2回ひねり | Front 2/1 | D | II | |
3. | ~前方宙返りひねり | + Front 1/2 | B | II | (CV:0.1) |
4. | 後方宙返り5/2ひねり | Back 5/2 | D | III | |
5. | ~前方宙返り3/2ひねり | + Front 3/2 | C | II | (CV:0.1) |
6. | 力十字倒立 | Press to Japanese Hdst | C | I | |
7. | テンポ宙返り | Whip Back | B | III | |
8. | ~トーマス | + Thomas | D | IV | (CV:0.1) |
9. | コロブチンスキー | Thomas Lay | E | IV | |
10. | 後方宙返り3回ひねり | Back 3/1 | D | III |
D:6.5
E:8.866
Score:15.366
2011年は新月面がかかえ込み(E)だったが、伸身に変えてDスコアのアップを狙う。しかし、3で予定していた前方1回ひねり(C)が前宙ひねりになってしまい、結局Dスコアは6.5に。最後も相変らずひねり不足気味。
ZOU Kai (CHN)
内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
ABLYAZIN Denis (RUS)
ダルトンやゴンサレスにミスがあったものの、全員がD:6.6以上の構成を用意してきています。そんな中、アブリャジンの7.1、趨凱の6.9というDスコアが抜き出ています。組合せ加点を得ることが重要なゆかでは、徐々にひねり技が主流になっていますが、内村やコチのように2回宙返りが一つも入らない構成はやはり少し寂しい気がします。
Dスコアモンスターのアブリャジンと趨凱に実施で勝負した内村ですが、着地をことごとく止めてきた趨凱に昨年のリベンジを許してしまいました。アブリャジンとは同点で並びましたが、こちらはEスコアが上の内村がタイブレイクで銀メダルとなりました。
by kaki_aqr
| 2013-08-30 21:00
| 五輪&世界選手権 OG&WC EF
|
Comments(6)
Commented
by
名無しのSさん
at 2013-08-30 22:58
x
やっぱり内村の演技は綺麗ですね。流石です。
ただ一番驚いたのはズーカイの実施ですね。
なんか去年とは違って、かなり安定した実施だったので、演技途中でこれはもう金は無理だな、と思いました。
ただ銀は大丈夫だろうと思っていた矢先にアブリャジンという無名の選手がとんでもない実施(Dスコアにおいて)をしてきたので、本当に大丈夫かとハラハラさせられました。
なんか今回の種目別は上位三名が序盤に出てきたので、終盤は盛り上がりに欠けましたね。
ただ一番驚いたのはズーカイの実施ですね。
なんか去年とは違って、かなり安定した実施だったので、演技途中でこれはもう金は無理だな、と思いました。
ただ銀は大丈夫だろうと思っていた矢先にアブリャジンという無名の選手がとんでもない実施(Dスコアにおいて)をしてきたので、本当に大丈夫かとハラハラさせられました。
なんか今回の種目別は上位三名が序盤に出てきたので、終盤は盛り上がりに欠けましたね。
全く同じ思いで見ていました。演技順は予選2位、1位がいきなり登場ですからね。もうちょっと考えて欲しいものです。
アブリャジンは大ブレイクでしたね。ゆかと跳馬が得意という選手はよく見かけますが、プラスつり輪も強いというのには驚きました。
アブリャジンは大ブレイクでしたね。ゆかと跳馬が得意という選手はよく見かけますが、プラスつり輪も強いというのには驚きました。
Commented
by
伸身ローチェ
at 2013-08-31 22:47
x
二回宙が無いのはやっぱりさびしいですよね、しかも宙返り転の制限もあって宙返りひねりの組み合わせはさらに多くなるんではないかと。こういう構成は日本選手に多いのでアレなんですが、やはりずっと同じようなことをしているようでちょっとこじんまりした単調な感じが否めません。二回宙を特別要求に入れたりしてくれないかなあ。。。
今後、あまりにもひねり技に偏りすぎるようだと2回宙必須もありえるかもしれませんね。宙返り転はちょっと制限しすぎかなという気もします。安全を考えると仕方ないのかもしれませんが。
>ずっと同じようなことをしているようで
これはけっこう重要な観点だと思います。詳しくない人が見たら本当にそう思われるでしょうから。
>ずっと同じようなことをしているようで
これはけっこう重要な観点だと思います。詳しくない人が見たら本当にそう思われるでしょうから。
Commented
by
名無しのSさん
at 2013-09-26 20:59
x
コチはこの完成度ならマンナより脚上挙実施したほうがいい気がしますが、どうなんでしょう?
実施を見る限り水平から16°以上傾いてる気がするし、最低でも0.1、厳しいと0.3もしくは0.5減点されそうなので。
この実施だと個人的には0.3減点されてもおかしくない気がしますが。
あとトーマスの軸ぶれもすごく気になる。
二つともいつものことなのでなおさらそう思う。
実施を見る限り水平から16°以上傾いてる気がするし、最低でも0.1、厳しいと0.3もしくは0.5減点されそうなので。
この実施だと個人的には0.3減点されてもおかしくない気がしますが。
あとトーマスの軸ぶれもすごく気になる。
二つともいつものことなのでなおさらそう思う。
コチのマンナ倒立は難ですよねぇ。E:8.500なのでこのマンナ倒立の角度だけでどれだけ減点されているのか分かりませんが。国際的な争いの中ではどれだけのDスコアを持っているかというのも大きいと思われるので、簡単に脚上挙に落とすわけにもいかないのでしょうか。トーマスについても全く同感です。