2013年 08月 02日
2011年世界選手権:種目別つり輪の演技構成 |
2011 Worlds Tokyo (JPN) EF SR Routine Guide
2011年の世界選手権・東京大会:種目別つり輪の演技構成です。
#1 内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
D:6.4
E:8.233
Score:14.633
個人総合から0.2アップのD:6.7の構成で臨んだが、8の後の後ろ振り上がり中水平(E)を止めることが出来ず。あん馬に続いて果敢なチャレンジだったが、連戦の疲れが出たか。
#2 CHEN Yibing (CHN)
D:6.8
E:9.000
Score:15.800
2010年と同じ構成。力技を次々とテンポよく決めていく。着地は相変わらずピタリ。
#3 NABARRETE ZANETTI Arthur (BRA)
D:6.5
E:9.100
Score:15.600
2009年から一部構成を変えているがDスコアは変わっていない。力技の決めが相変わらず素晴らしく、着地も決めて9.100という高いEスコアを出す。
#4 HORTON Jonathan (USA)
D:6.1 (EGR V:0.3)
E:8.200
Score:14.300
序盤はテンポよく技を決めていたが、後ろ振り上がり倒立が反り、続いてのほん転逆上がり倒立(C)で静止できなかった。終末技もただの月面になり要求グループ点も0.2落としてしまう。
#5 VAN GELDER Yuri (NED)
D:6.8
E:7.866
Score:14.666
オリジナルのヴァン・ゲルダー(中水平支持から背面水平懸垂経過上水平支持)を見せる。十字倒立の決めがいい。以前は月面(D)だった終末技を前方系に変えるが、着地でまさかの尻もち。
#6 MORANDI Matteo (ITA)
D:6.8
E:8.400
Score:15.200
後転上水平と後転中水平を連続で決めていくが、腰の曲がりが気にならないでもない。9の倒立でふらつくが、着地は決める。
#7 CARMONA Regulo (VEN)
D:6.7
E:7.566
Score:14.266
こちらもオリジナルのカルモナ(背面懸垂経過引き上げ十字倒立)から入る。高難度技も多いが、B難度の倒立経過が構成に入っているのがもったいない。着地が低くなり前に手を突いてしまう大過失。
#8 山室光史 YAMAMURO Koji (JPN)
D:6.7
E:8.800
Score:15.500
後転中水平から入り、力技を順調に決めていく。C難度の倒立が2つ入っているので、どちらか1つにし、グループIIIのD難度以上を入れることでDスコアを上げる余地がある。着地は後ろに1歩動く。
CHEN Yibing (CHN)
NABARRETE ZANETTI Arthur (BRA)
山室光史 YAMAMURO Koji (JPN)
ミスのあった内村、ホートンも予定のDスコアは6.7で、2011年も8人中7人がD:6.7~6.8という構成で臨んでいます。つり輪には同じ姿勢の力静止技は2回までという制限があり、例えば難度の高い中水平ばかりをやるというわけにもいかないため、終末技がD難度の場合はD:6.8が実質ほぼ上限に近いような状態。今後のつり輪はいかに終末技の難度を上げていくかにかかっているのではないでしょうか。
陳一冰は世界選手権とオリンピック合わせて通算5度目の優勝。高いDスコアに加え、実施でも他を寄せつけません。一方、ザネッティがD:6.5ながら驚異的なEスコアで陳一冰に肉薄。怖い存在になってきました。3位には見事山室が入りました。
2011年の世界選手権・東京大会:種目別つり輪の演技構成です。
#1 内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
1. | アザリアン(脚前挙) | Back Roll to L-Cross | D | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
3. | ヤマワキ | Yamawaki | C | I |
4. | ホンマ十字懸垂 | Whippet to Cross | D | III |
5. | 伸腕伸身中水平支持 | Press to Maltese | E | IV |
6. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
7. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
8. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
後ろ振り上がり中水平支持〈失敗〉 | Back Uprise to Maltese | |||
9. | ほん転逆上がり倒立経過 | Felge thru Hdst | B | I |
10. | 後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下り | Double Back 2/1 | E | V |
D:6.4
E:8.233
Score:14.633
個人総合から0.2アップのD:6.7の構成で臨んだが、8の後の後ろ振り上がり中水平(E)を止めることが出来ず。あん馬に続いて果敢なチャレンジだったが、連戦の疲れが出たか。
#2 CHEN Yibing (CHN)
1. | アザリアン(脚前挙) | Back Roll to L-Cross | D | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 伸腕伸身中水平支持 | Press to Maltese | E | IV |
3. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
4. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
5. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
6. | ホンマ十字懸垂 | Whippet to Cross | D | III |
7. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
8. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
9. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.8
E:9.000
Score:15.800
2010年と同じ構成。力技を次々とテンポよく決めていく。着地は相変わらずピタリ。
#3 NABARRETE ZANETTI Arthur (BRA)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 背面水平懸垂経過中水平支持 | Back Lever to Maltese | E | IV |
3. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
4. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
5. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
6. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
7. | 後ろ振り上がり開脚上水平支持 | Back Uprise to Strd Planche | C | III |
8. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
9. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.5
E:9.100
Score:15.600
2009年から一部構成を変えているがDスコアは変わっていない。力技の決めが相変わらず素晴らしく、着地も決めて9.100という高いEスコアを出す。
#4 HORTON Jonathan (USA)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
3. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
4. | 前方懸垂回転 | Inlocate | A | I |
5. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
6. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
7. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
8. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
9. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
ほん転逆上がり倒立〈失敗〉 | Felge to Hdst | |||
10. | 後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり下り | Double Back 1/1 | C | V |
D:6.1 (EGR V:0.3)
E:8.200
Score:14.300
序盤はテンポよく技を決めていたが、後ろ振り上がり倒立が反り、続いてのほん転逆上がり倒立(C)で静止できなかった。終末技もただの月面になり要求グループ点も0.2落としてしまう。
#5 VAN GELDER Yuri (NED)
1. | 後方け上がり中水平支持 | Back Kip to Maltese | E | III |
---|---|---|---|---|
2. | ヴァン・ゲルダー | Back Lever to Planche | E | IV |
3. | アザリアン(脚前挙) | Back Roll to L-Cross | D | IV |
4. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
5. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
6. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
7. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
8. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 前方屈身2回宙返り下り | Double Front Pk | D | V |
D:6.8
E:7.866
Score:14.666
オリジナルのヴァン・ゲルダー(中水平支持から背面水平懸垂経過上水平支持)を見せる。十字倒立の決めがいい。以前は月面(D)だった終末技を前方系に変えるが、着地でまさかの尻もち。
#6 MORANDI Matteo (ITA)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり上水平支持 | Back Roll to Planche | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
3. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
4. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
5. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
6. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
7. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
8. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
9. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.8
E:8.400
Score:15.200
後転上水平と後転中水平を連続で決めていくが、腰の曲がりが気にならないでもない。9の倒立でふらつくが、着地は決める。
#7 CARMONA Regulo (VEN)
1. | カルモナ | Rear Hang to Inv-Cross | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 後方け上がり中水平支持 | Back Kip to Maltese | E | III |
3. | アザリアン(脚前挙) | Back Roll to L-Cross | D | IV |
4. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
5. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
6. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
7. | ナカヤマ | Back Lever to Cross | D | IV |
8. | 後ろ振り上がり上水平支持 | Back Uprise to Planche | D | III |
9. | ほん転逆上がり倒立経過 | Felge thru Hdst | B | I |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.7
E:7.566
Score:14.266
こちらもオリジナルのカルモナ(背面懸垂経過引き上げ十字倒立)から入る。高難度技も多いが、B難度の倒立経過が構成に入っているのがもったいない。着地が低くなり前に手を突いてしまう大過失。
#8 山室光史 YAMAMURO Koji (JPN)
1. | 後方伸腕伸身逆上がり中水平支持 | Back Roll to Maltese | F | IV |
---|---|---|---|---|
2. | ナカヤマ(脚前挙) | Back Lever to L-Cross | D | IV |
3. | 伸腕伸身力十字倒立 | Press to Inv-Cross | E | IV |
4. | 後ろ振り上がり十字倒立 | Back Uprise to Inv-Cross | D | III |
5. | 後ろ振り上がり倒立 | Back Uprise to Hdst | C | II |
6. | 屈身ヤマワキ | Yamawaki Pk | D | I |
7. | 後ろ振り上がり中水平支持 | Back Uprise to Maltese | E | III |
8. | アザリアン | Back Roll to Cross | D | IV |
9. | ほん転逆上がり倒立 | Felge to Hdst | C | II |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:6.7
E:8.800
Score:15.500
後転中水平から入り、力技を順調に決めていく。C難度の倒立が2つ入っているので、どちらか1つにし、グループIIIのD難度以上を入れることでDスコアを上げる余地がある。着地は後ろに1歩動く。
CHEN Yibing (CHN)
NABARRETE ZANETTI Arthur (BRA)
山室光史 YAMAMURO Koji (JPN)
ミスのあった内村、ホートンも予定のDスコアは6.7で、2011年も8人中7人がD:6.7~6.8という構成で臨んでいます。つり輪には同じ姿勢の力静止技は2回までという制限があり、例えば難度の高い中水平ばかりをやるというわけにもいかないため、終末技がD難度の場合はD:6.8が実質ほぼ上限に近いような状態。今後のつり輪はいかに終末技の難度を上げていくかにかかっているのではないでしょうか。
陳一冰は世界選手権とオリンピック合わせて通算5度目の優勝。高いDスコアに加え、実施でも他を寄せつけません。一方、ザネッティがD:6.5ながら驚異的なEスコアで陳一冰に肉薄。怖い存在になってきました。3位には見事山室が入りました。
by kaki_aqr
| 2013-08-02 21:00
| 五輪&世界選手権 OG&WC EF
|
Comments(2)
Commented
by
名無しのSさん
at 2013-08-03 00:04
x
バンゲルダーは週末技が残念でしたね。
メダルも狙えただけに特に。
彼は屈伸のヤマワキを見ていても思ったのですが、あまり振動技が得意ではないようですね。
なんかロドリゲスなんかに似てる気がします。
彼も正面中水平なんていうほかの選手が誰もしようとしない(できないとも言える)技をやってるので力技の得点はすごいんですが、週末技が伸身のダブルなんで、ほかの選手と比べて0.3点低いんですよね。
まあ逆にそれでもDスコア6.8に持ってくるのはすごいと言えるんですが。
ところで蹴上がり正面中水平を実施したことのある選手は見たことがありませんが、あんな技できる人いるんでしょうか?
ロドリゲスも実施していない現状誰もできない気がするんですが。
メダルも狙えただけに特に。
彼は屈伸のヤマワキを見ていても思ったのですが、あまり振動技が得意ではないようですね。
なんかロドリゲスなんかに似てる気がします。
彼も正面中水平なんていうほかの選手が誰もしようとしない(できないとも言える)技をやってるので力技の得点はすごいんですが、週末技が伸身のダブルなんで、ほかの選手と比べて0.3点低いんですよね。
まあ逆にそれでもDスコア6.8に持ってくるのはすごいと言えるんですが。
ところで蹴上がり正面中水平を実施したことのある選手は見たことがありませんが、あんな技できる人いるんでしょうか?
ロドリゲスも実施していない現状誰もできない気がするんですが。
屈身ヤマワキはグループIのD難度なのでトップ選手はみな入れてきますが、詰まらずスムーズに実施できる選手は意外に少ない気がします。
ロドリゲスも例えば今年の構成だと、終末技はD難度なんですが、終盤に脚前挙とか入っていてあまりDスコアが高くないんですよね。
け上がり上向き中水平はやるとしたらロドリゲス本人くらいでしょうね。
ロドリゲスも例えば今年の構成だと、終末技はD難度なんですが、終盤に脚前挙とか入っていてあまりDスコアが高くないんですよね。
け上がり上向き中水平はやるとしたらロドリゲス本人くらいでしょうね。