2011年世界選手権：種目別ゆかの演技構成

2011 Worlds Tokyo (JPN) EF FX Routine Guide

2011年の世界選手権・東京大会：種目別ゆかの演技構成です。

#1 HYPOLITO Diego (BRA)

1.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
2.	～後ろとびひねり前方屈身2回宙返り	+ Arabian Double Pk	E	IV	(CV:0.1)
3.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
4.	～前方宙返り5/2ひねり	+ Front 5/2	E	II	(CV:0.1)
5.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
6.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.2)
7.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
8.	トーマス	Thomas	D	IV
9.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.8
E:8.666
Score:15.466

最初のタンブリングは着地をピタリと決めたが、2本目は大きく弾かれてしまう。その後の着地はわずかな動きで収めた。


#2 DALTON Jacob (USA)

1.	タマヨ	Arabian Double Lay	F	IV
2.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
3.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
4.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
5.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
6.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
7.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
8.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
9.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.6
E:8.633
Pen:0.1
Score:15.133

タマヨ（後ろとびひねり前方伸身2回宙返り）から入るが、着地が乱れラインオーバーとなってしまう。その後はおおむねまとめる。


#3 LEGENDRE Steven (USA)

1.	後方かかえ込み2回宙返り5/2ひねり	Double Back 5/2	E	III
2.	イポリト	Arabian Double Pk 1/1	F	IV
3.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
4.	～コロブチンスキー	+ Thomas Lay	E	IV	(CV:0.1)
5.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
6.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.1)
7.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
8.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
9.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
10.	後ろとびひねり前方屈身2回宙返り	Arabian Double Pk	E	IV

D:6.8
E:8.600
Score:15.400

2010年は失敗があったが、今回は通し切った。宙返り転の技を除くと全て前方着地という特異な構成。最後の屈身アラビアンまで宙返りは高い。


#4 KOCZI Flavius (ROU)

1.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
2.	～ヴァン・ローン	+ 3/2 Front 1/1	D	II	(CV:0.2)
3.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
4.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
5.	トーマス	Thomas	D	IV
6.	マンナから伸腕屈身力倒立	Manna Press to Hdst	D	I
7.	後方宙返り7/2ひねり	Back 7/2	E	III
8.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
9.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.7
E:8.633
Score:15.333

2010年からは大きく構成を変えてDスコアをアップさせている。後方5/2～ヴァン・ローンはD+D、後方7/2～前方1回もE+Cの難しい連続。一方、一つ一つの宙返りは歪みが大きく正確さに欠ける印象がある。


#5 GONZALEZ SEPULVEDA Enrique Tomas (CHI)

1.	後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり	Double Back 2/1	E	III
2.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
3.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
4.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
5.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
6.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
7.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
8.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
9.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.5
E:8.833
Score:15.333

新月面を余裕のある着地で決める。その後の宙返りも決めがいいが、最後の3回ひねりはひねり不足気味となった。


#6 内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)

1.	リ・ジョンソン	Double Back 3/1	G	III
2.	前方宙返り1回ひねり	Front 1/1	C	II
3.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
4.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
5.	～ヴァン・ローン	+ 3/2 Front 1/1	D	II	(CV:0.1)
6.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
9.	トーマス	Thomas	D	IV
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.7
E:8.933
Score:15.633

種目別用の秘密兵器リ・ジョンソン（後方かかえ込み2回宙返り3回ひねり）を見事に決める。その後も内村らしい正確な実施で演技をまとめた。そのリ・ジョンソンはあまりのひねりの速さゆえか新月面(E)と誤判定され、一旦はD:6.5の表示が出るが、日本チームの抗議により正しいDスコアに修正された。


#7 ZOU Kai (CHN)

1.	後方伸身2回宙返り2回ひねり	Double Back Lay 2/1	F	III
2.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
3.	～ヴァン・ローン	+ 3/2 Front 1/1	D	II	(CV:0.1)
4.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
5.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
6.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
9.	～コロブチンスキー	+ Thomas Lay	E	IV	(CV:0.1)
10.	後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり	Double Back 2/1	E	III

D:6.9
E:8.600
Score:15.500

全体的な構成は内村とよく似ているが、コロブチンスキーを入れていたり、終末技が新月面だったりと高難度の技を入れて高いDスコアにしている。着地は腰が低くなったりしたこともあったが、おおむねまとめる。


#8 SHATILOV Alexander (ISR)

1.	コリバノフ	Kolyvanov	F	III
2.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
3.	～ヴァン・ローン	+ 3/2 Front 1/1	D	II	(CV:0.1)
4.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
5.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
6.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
7.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
8.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
9.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
10.	後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり	Double Back 1/1	D	III

D:6.7
E:8.766
Score:15.466

2008年に取り入れていたコリバノフ（後方伸身宙返り2回ひねり屈身宙返り）が復活し、Dスコアがアップしている。安定した実施を見せ、最後の月面も着地を止める。


内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
ZOU Kai (CHN)
HYPOLITO Diego (BRA)
SHATILOV Alexander (ISR)

8人中6人がD:6.7以上と全体的に大きくDスコアが上がっており、趨凱のDスコアはついに6.9にまで上がっています。D+Dの連続技はイポリトとコチが実施しています。

ゆかの優勝を狙っていた内村がリ・ジョンソンを成功させて見事栄冠を手にしました。趨凱とのDスコアの差0.2をEスコアでひっくり返しました。これぞ日本の美しい体操！　3位にはゆかのファイナリストの常連、イポリトとシャティロフが同点で並びました。