2013年 07月 05日
2010年世界選手権:種目別鉄棒の演技構成 |
2010 Worlds Rotterdam (NED) EF HB Routine Guide
2010年の世界選手権・ロッテルダム大会:種目別鉄棒の演技構成です。
#1 植松鉱治 UEMATSU Koji (JPN)
D:7.2
E:6.800
Score:14.000
アドラーひねりからのコバチで落下。屈身コバチでやり直すが、今度はヤマワキの後の車輪が上手く続かない。非常に高い構成を持つが、実施が伴わなかった。
#2 ZONDERLAND Epke (NED)
D:7.3
E:8.733
Score:16.033
2009年からはカッシーナ(G)を抜いてコバチ~コールマンの連続、アドラー1回ひねり~ヤマワキの連続を取り入れるなどしているが、Dスコアは7.3と変わっていない。コールマンやシュタルダーで脚割れが見られるなど実施の荒さは全く変わりがない。
#3 FENG Zhe (CHN)
D:6.6
E:8.566
Score:15.166
予選ではコールマン(F)を入れてのD:6.9だったが、構成を落としてきた。雄大さには欠けるが無難な実施。
#4 BROOKS Christopher (USA)
D:6.6
E:8.783
Score:15.383
近年あまり見られなくなったギンガーを連続技に取り入れている。組合せ加点は3か所あるが、全体的に難度の高い技が少なくD:6.6という種目別では苦しい構成。
#5 LEYVA Danell (USA)
D:7.1
E:8.566
Score:15.666
2009年からは新たに大技リューキンを取り入れたが、アドラーとび(D)ではなくアドラーを行っているため、Dスコアは0.1のアップに留まっている。アドラーひねりの倒立でバランスを崩したが伸身トカチェフへの連続を力で成功させた。
#6 HAMBUECHEN Fabiuan (GER)
D:7.1
E:8.866
Score:15.966
屈身コバチや伸身トカチェフ~リバルコの連続を取り入れてDスコアのアップを図っている。安定した実施で、着地もムーンサルトに落としてはいるもののピタリと決める。
#7 BOY Philipp (GER)
D:7.3
E:8.533
Score:15.833
カッシーナとコールマン、そして2つの連続技を取り入れた高難度の構成。コールマンのかかえ込み姿勢がやや不明瞭か。実施はほぼ安定している。
#8 ZHANG Chenglong (CHN)
D:7.5
E:8.666
Score:16.166
連続技を4か所で入れて7.5という非常に高いDスコアとなっている。中国らしい構成だが、演技の流れは悪くない。実施もおおむね安定している。
ZHANG Chenglong (CHN)
ZONDERLAND Epke (NED)
HAMBUECHEN Fabian (GER)
前年に引き続きDスコアの最高は7.5ですが、他にも5人がD:7.1以上と鉄棒のDスコアはどんどん上がっており、実施の正確さ、安定さでは追いつけない状態。Eスコア勝負のつり輪とは実に対照的です。アドラー1回ひねり~ヤマワキの連続はついに8人全員が取り入れ、規定演技のようになってきました。
優勝は高いDスコアの構成をまとめた張成龍。スコアが出た瞬間、地元ゾンダーランドの優勝を信じて疑わなかった場内が騒然となりました。ゾンダーランドは悔しい2大会連続の2位。ミスがあった植松は予選2位での決勝進出だっただけに残念な結果となりました。
2010年の世界選手権・ロッテルダム大会:種目別鉄棒の演技構成です。
#1 植松鉱治 UEMATSU Koji (JPN)
1. | カッシーナ | Cassina | G | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | リバルコ | Rybalko | D | I | |
3. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
~コバチ〈落下〉 | + Kovacs | ||||
4. | 屈身コバチ | Kovacs Pk | E | II | |
5. | コールマン | Kolman | F | II | |
6. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
7. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
8. | エンドー1回ひねり大逆手 | Endo 1/1 to El | D | III | |
9. | アドラー | Jam | C | IV | |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:7.2
E:6.800
Score:14.000
アドラーひねりからのコバチで落下。屈身コバチでやり直すが、今度はヤマワキの後の車輪が上手く続かない。非常に高い構成を持つが、実施が伴わなかった。
#2 ZONDERLAND Epke (NED)
1. | エンドー1回ひねり片大逆手 | Endo 1/1 to MG | C | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | コバチ | Kovacs | D | II | |
3. | ~コールマン | + Kolman | F | II | (CV:0.2) |
4. | シュタルダーとび3/2ひねり大逆手 | Stalder Hop 3/2 to El | E | III | |
5. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
6. | ~かかえ込みゲイロード2 | + Gaylord2 Tk | D | II | (CV:0.2) |
7. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
8. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
9. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:7.3
E:8.733
Score:16.033
2009年からはカッシーナ(G)を抜いてコバチ~コールマンの連続、アドラー1回ひねり~ヤマワキの連続を取り入れるなどしているが、Dスコアは7.3と変わっていない。コールマンやシュタルダーで脚割れが見られるなど実施の荒さは全く変わりがない。
#3 FENG Zhe (CHN)
1. | エンドー1回ひねり片大逆手 | Endo 1/1 to MG | C | III | |
---|---|---|---|---|---|
2. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
3. | ~伸身トカチェフ | + Tkatchev Lay | D | II | (CV:0.2) |
4. | シュタルダーとび1回ひねり | Stalder Hop 1/1 | C | III | |
5. | シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手 | Stalder Hop 3/2 to MG | D | III | |
6. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
7. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
8. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
9. | 後方とび車輪3/2ひねり | Hop 3/2 to MG | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:6.6
E:8.566
Score:15.166
予選ではコールマン(F)を入れてのD:6.9だったが、構成を落としてきた。雄大さには欠けるが無難な実施。
#4 BROOKS Christopher (USA)
1. | ツォウ・リミン | Zou Limin | C | I | |
---|---|---|---|---|---|
2. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
3. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
4. | ~ギンガー | + Gienger | C | II | (CV:0.1) |
5. | エンドー | Endo | B | III | |
6. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
7. | ~伸身トカチェフ | + Tkatchev Lay | D | II | (CV:0.2) |
8. | リンチ | Lynch | D | II | |
9. | シュタルダーとび1回ひねり片大逆手 | Stalder Hop 1/1 to MG | C | III | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:6.6
E:8.783
Score:15.383
近年あまり見られなくなったギンガーを連続技に取り入れている。組合せ加点は3か所あるが、全体的に難度の高い技が少なくD:6.6という種目別では苦しい構成。
#5 LEYVA Danell (USA)
1. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
---|---|---|---|---|---|
2. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
3. | 伸身コバチ | Kovacs Lay | E | II | |
4. | リューキン | Liukin | F | II | |
5. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
6. | ~伸身トカチェフ | + Tkatchev Lay | D | II | (CV:0.2) |
7. | アドラー | Jam | C | IV | |
8. | 前方車輪1回ひねり大逆手 | 1/1 to El | C | I | |
9. | 閉脚エンドー1回ひねり大逆手 | Endo Pk 1/1 to El | D | IV | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:7.1
E:8.566
Score:15.666
2009年からは新たに大技リューキンを取り入れたが、アドラーとび(D)ではなくアドラーを行っているため、Dスコアは0.1のアップに留まっている。アドラーひねりの倒立でバランスを崩したが伸身トカチェフへの連続を力で成功させた。
#6 HAMBUECHEN Fabiuan (GER)
1. | 屈身コバチ | Kovacs Pk | E | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | コールマン | Kolman | F | II | |
3. | 伸身トカチェフ | Tkatchev Lay | D | II | |
4. | ~リバルコ | + Rybalko | D | I | (CV:0.2) |
5. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
6. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
7. | シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手 | Stalder Hop 3/2 to MG | D | III | |
8. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
9. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:7.1
E:8.866
Score:15.966
屈身コバチや伸身トカチェフ~リバルコの連続を取り入れてDスコアのアップを図っている。安定した実施で、着地もムーンサルトに落としてはいるもののピタリと決める。
#7 BOY Philipp (GER)
1. | カッシーナ | Cassina | G | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | コールマン | Kolman | F | II | |
3. | リバルコ | Rybalko | D | I | |
4. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
5. | ~伸身トカチェフ | + Tkatchev Lay | D | II | (CV:0.2) |
6. | シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手 | Stalder Hop 3/2 to MG | D | III | |
7. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
8. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
9. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り1回ひねり下り | Double Back Lay 1/1 | D | V |
D:7.3
E:8.533
Score:15.833
カッシーナとコールマン、そして2つの連続技を取り入れた高難度の構成。コールマンのかかえ込み姿勢がやや不明瞭か。実施はほぼ安定している。
#8 ZHANG Chenglong (CHN)
1. | 伸身トカチェフ | Tkatchev Lay | D | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | ~リバルコ | + Rybalko | D | I | (CV:0.2) |
3. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | IV | |
4. | ~リンチ | + Lynch | D | II | (CV:0.2) |
5. | エンドー1回ひねり大逆手 | Endo 1/1 to El | D | III | |
6. | ~バラバノフ | + Balabanov | D | II | (CV:0.2) |
7. | シュタルダーとび3/2ひねり大逆手 | Stalder Hop 3/2 to El | E | III | |
8. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | IV | |
9. | ~ヤマワキ | + Yamawaki | D | II | (CV:0.2) |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | V |
D:7.5
E:8.666
Score:16.166
連続技を4か所で入れて7.5という非常に高いDスコアとなっている。中国らしい構成だが、演技の流れは悪くない。実施もおおむね安定している。
ZHANG Chenglong (CHN)
ZONDERLAND Epke (NED)
HAMBUECHEN Fabian (GER)
前年に引き続きDスコアの最高は7.5ですが、他にも5人がD:7.1以上と鉄棒のDスコアはどんどん上がっており、実施の正確さ、安定さでは追いつけない状態。Eスコア勝負のつり輪とは実に対照的です。アドラー1回ひねり~ヤマワキの連続はついに8人全員が取り入れ、規定演技のようになってきました。
優勝は高いDスコアの構成をまとめた張成龍。スコアが出た瞬間、地元ゾンダーランドの優勝を信じて疑わなかった場内が騒然となりました。ゾンダーランドは悔しい2大会連続の2位。ミスがあった植松は予選2位での決勝進出だっただけに残念な結果となりました。
by kaki_aqr
| 2013-07-05 21:00
| 五輪&世界選手権 OG&WC EF
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