2010年世界選手権：種目別あん馬の演技構成

2010 Worlds Rotterdam (NED) EF PH Routine Guide

2010年の世界選手権・ロッテルダム大会：種目別あん馬の演技構成です。

#1 BERKI Krisztian (HUN)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
3.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
4.	縦向き後ろ移動(2/3)	Back Loop Travel 2/3	B	III
5.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
6.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
7.	マジャール	Magyar	D	III
8.	シバド	Sivado	D	III
9.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:6.7
E:9.133
Score:15.833

開脚シュピンデルを抜いて2009年からはDスコアを0.2落としている。ゆっくりとした大きな旋回で一つ一つの技を確実に行っていく。ウ・グォニアンでやや旋回が乱れるが、立て直してフィニッシュにつなげた。


#2 SELLATHURAI Prashanth (AUS)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
3.	あん部馬背縦向き旋回	Loop btw Pommels	B	II
4.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.6
E:8.966
Score:15.566

2009年と同じ構成。高速かつ安定した旋回で最後まで演技を通し切る。


#3 BERTONCELJ Saso (SLO)

1.	正交差とび横移動逆交差入れ	Front Double Scissor Hop Sdw	C	I
2.	ショーン	Sohn	D	IV
3.	一腕上上向き270°転向	Kehr 270	C	IV
4.	Dコンバイン〈この後落下〉	2 Flops + R180	D	IV
5.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
6.	縦向き後ろ移動(2/3)	Back Loop Travel 2/3	B	III
7.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.2
E:7.733
Score:13.933

ショーンに続けて珍しい270°ショーンを行うが、コンバインの後にバランスを崩して落下してしまった。前移動はドリッグス（縦向きとび前移動）(E)も持っているが、マジャールに落として演技を終えた。


#4 UDE Filip (CRO)

1.	正交差とび横移動逆交差入れ	Front Double Scissor Hop Sdw	C	I
2.	馬端縦向き旋回ひねり	Loop 1/2 Spindle	B	II
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	あん部馬背縦向き旋回	Loop btw Pommels	B	II
5.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
6.	ベレンキ	Belenki	D	IV
7.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.3
E:9.016
Score:15.316

2はマジャール・シュピンデル(D)の予定だったが、2回以内の旋回でひねり切ることができずB難度になってしまう。あん部馬背での技やベレンキを見せるが、Dスコアが0.2下がってしまったことが響く。


#5 TOMMASONE Cyril (FRA)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
3.	横向き旋回	Circle	A	II
4.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
5.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:6.5
E:8.933
Score:15.433

2009年と同じ構成。相変わらずA難度技が含まれている。


#6 SMITH Louis (GBR)

1.	逆交差倒立	Back Scissor to Hdst	D	I
2.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
3.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
4.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
5.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	馬端馬背ロシアン1080°転向	Leather Russian 1080	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	DSA倒立450°ひねり3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3 450	E	V

D:6.9
E:8.833
Score:15.733

2009年に失敗したD:6.9の構成を通し切る。コンバインで脚が曲がり、その後の旋回でも腰が折れているが、この選手にしては比較的まとめてきたという印象。


#7 TRUYENS Donna Donny (BEL)

1.	正交差倒立	Front Scissor to Hdst	D	I
2.	縦向き後ろ移動(2/3)	Back Loop Travel 2/3	B	III
3.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
4.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
5.	Dコンバイン	2 Flops + R180	D	IV
6.	マジャール・シュピンデル	Loop 1/1 Spindle	D	II
7.	モギルニー	Moguilny	D	IV
8.	マジャール	Magyar	D	III
9.	シバド	Sivado	D	III
10.	〈終末技なし〉

D:5.6 (EGR V:0.0)
E:8.533
Score:14.133

モギリニーも交え順調に演技を続けていたが、最後で倒立に上げる際に脚が戻ってしまい、なんと終末技が認められなかった。要求グループ点も得られないため、Dスコアを大きく落とす。予定はD:6.5だったと思われる。


#8 MERDINYAN Harutyum (ARM)

1.	正交差とび横移動逆交差入れ	Front Double Scissor Hop Sdw	C	I
2.	Eコンバイン	2 Flops + R360	E	IV
3.	あん部馬背ロシアン1080°転向	Russian 1080 btw Pommels	E	IV
4.	あん部馬背縦向き旋回	Loop btw Pommels	B	II
5.	縦向き前移動(1/2)	Front Loop Travel 1/2	B	III
6.	ウ・グォニアン	Russian Travel 3/3 720	E	IV
7.	マジャール	Magyar	D	III
8.	シバド	Sivado	D	III
9.	Eフロップ	4 Flops	E	IV
10.	DSA倒立3/3移動下り	DSA to Hdst Travel 3/3	D	V

D:6.4
E:8.766
Score:15.166

コンバインで脚が乱れる。ウ・グォニアンの捌き方が珍しい。


BERKI Krisztian (HUN)
SMITH Louis (GBR)
SELLATHURAI Prashanth (AUS)

ベルキがD:6.7に落としているため、スミスのD:6.9がずば抜けている状態。同じような構成が多い中、セア倒立を入れているか、コンバインはDかEか、終末技はDかEかといった細かい難度の積み重ねでどれだけDスコアを上げるかがあん馬の勝負の分かれ目になっています。

難度を落としてきたベルキですが、安定した実施で嬉しい初優勝。予選の結果からD:6.7で十分と踏んでいたのかもしれませんが、予選ではE:8.400だったスミスが予想外に実施をまとめてきたため、0.1の僅差となりました。最初の演技者だったベルキは内心肝を冷やしていたかもしれません。