2010年世界選手権：種目別ゆかの演技構成

2010 Worlds Rotterdam (NED) EF FX Routine Guide

2010年の世界選手権・ロッテルダム大会：種目別ゆかの演技構成です。

#1 内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)

1.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
2.	～ヴァン・ローン	+ 3/2 Front 1/1	D	II	(CV:0.1)
3.	前方宙返り1回ひねり	Front 1/1	C	II
4.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
5.	後ろとびひねり前方屈身2回宙返りひねり	Arabian Double Pk 1/2	E	IV
6.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
9.	トーマス	Thomas	D	IV
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.5
E:9.033
Score:15.533

個人総合と同じ構成。安定感のある実施で、特に屈身アラビアンの着地が完璧に決まる。最後の3回ひねりの着地が動いてしまったのが惜しい。


#2 PENEV Eddie (BUL)

1.	後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり	Double Back 2/1	E	III
2.	後ろとびひねり前方伸身宙返り	Arabian Lay	B	IV
3.	～前方宙返り5/2ひねり	+ Front 5/2	E	II	(CV:0.1)
4.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
5.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
6.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
7.	後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り	Arabian Double	D	IV
8.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
9.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
10.	～後方宙返り3回ひねり	+ Back 3/1	D	III	(CV:0.1)

D:6.6
E:8.566
Pen:0.1
Score:15.066

新月面から入る。後ろとびひねりからの連続、最後の3回ひねりもテンポ宙返りからの連続にするなどユニークな連続技が見られる。着地が全体的に動いており、Eスコアは伸びない。9ではラインオーバーもしてしまった。


#3 KOCZI Flavius (ROU)

1.	前方宙返り1回ひねり	Front 1/1	C	II
2.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II
3.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
4.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.2)
5.	側方伸身宙返り	Side Lay	B	IV
6.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
7.	後方宙返り7/2ひねり	Back 7/2	E	III
8.	～前方宙返りひねり	+ Front 1/2	B	II	(CV:0.1)
9.	マンナから伸腕屈身力倒立	Manna Press to Hdst	D	I
10.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III

D:6.2
E:8.866
Score:15.066

ひねり技主体の構成。後方5/2～前方2回や、後方7/2～前宙ひねりといった難度の高い連続技を行う。グループIでD難度を取れる数少ない技、マンナ倒立を入れているのも特徴的。側宙は1回ひねりも持っているはずだがB難度に留まっている。最後の3回ひねりの着地を止める。


#4 KOSMIDIS Eleftherios (GRE)

1.	後方伸身2回宙返り2回ひねり	Double Back Lay 2/1	F	III
2.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
3.	～ヴァン・ローン	+ 3/2 Front 1/1	D	II	(CV:0.1)
4.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
5.	～前方宙返りひねり	+ Front 1/2	B	II	(CV:0.1)
6.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
7.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
8.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
9.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
10.	後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり	Double Back 1/1	D	III

D:6.6
E:9.100
Score:15.700

伸身新月面の着地をピタリと決める。その後も連続技の着地を次々と決め、最後の月面も止める。素晴らしい実施。


#5 LEGENDRE Steven (USA)

1.	後転とび	Back Hdsp	A	III
2.	後方かかえ込み2回宙返り5/2ひねり	Double Back 5/2	E	III
3.	イポリト	Arabian Double Pk 1/1	F	IV
4.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
5.	～コロブチンスキー	+ Thomas Lay	E	IV	(CV:0.1)
6.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
7.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.1)
8.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
9.	前方宙返り3/2ひねり	Front 3/2	C	II
10.	後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り	Arabian Double	D	IV

D:6.3
E:7.300
Score:13.600

珍しい新月面ひねりから入る。イポリトで後ろにかかり手を突くミス。9のタンブリングも連続技のはずだったが、つなげられなかった。予定のDスコアは6.7～6.8だったと思われる。


#6 BOUHAIL Thomas (FRA)

1.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
2.	～前方宙返りひねり	+ Front 1/2	B	II	(CV:0.1)
3.	後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり	Double Back 2/1	E	III
4.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
5.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
6.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
7.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II
8.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
9.	開脚旋回1回ひねり	Flair 1/1 Spindle	B	I
10.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III

D:6.1
E:9.100
Score:15.200

B難度技が3つ入りDスコアは6.1と高くはないが、正確な実施で勝負してくる。最初のタンブリング、ふわりと浮くような前宙ひねりが美しい。続いての新月面も着地をピタリと決める。トーマスやコロブチンスキーの姿勢も素晴らしく9.100という高いEスコアを出す。


#7 PURVIS Daniel (GBR)

1.	後ろとびひねり前方屈身2回宙返り	Arabian Double Pk	E	IV
2.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
3.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
4.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
5.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
6.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
7.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
8.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
9.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
10.	後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り	Arabian Double	D	IV

D:6.5
E:8.866
Score:15.366

アラビアン系とトーマス系が2つずつ入る構成。最初の屈身アラビアンはピタリと決めるが、その後の着地は少しずつ動く。


#8 SHATILOV Alexander (ISR)

1.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
2.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.1)
3.	後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり	Double Back 2/1	E	III
4.	前方宙返り5/2ひねり	Front 5/2	E	II
5.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
6.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
7.	～前方宙返りひねり	+ Front 1/2	B	II	(CV:0.1)
8.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
9.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
10.	後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり	Double Back 1/1	D	III

D:6.4
E:8.933
Score:15.333

予選ではD:6.5で7は前方1回ひねり(C)だった。新月面など大技が入るが、全体的に着地が動く。


KOSMIDIS Eleftherios (GRE)
内村航平 UCHIMURA Kohei (JPN)
PURVIS Daniel (GBR)

全体的なDスコアは6.4～6.6。Dスコアを構成する技が11技なのはペネフだけで、残りの選手は全て10技での構成となっています。D+Dの連続技を行っているのはコチのみ。2009-2012年ルールにおいて0.2の加点を得るのがいかに難しいかが分かります。

優勝はコスミディス。なんとDスコア、Eスコアともに内村を上回りました。内村は安定した演技で2位。連続技にミスがあったシャティロフは僅差でパービスに届きませんでした。