2013年 04月 23日
2008年北京オリンピック:種目別平行棒の演技構成 |
2008 Olympics Beijing (CHN) EF PB Routine Guide
2008年の北京オリンピック:種目別平行棒の演技構成です。
#1 PETKOVSEK Mitja (SLO)
A:6.8
B:8.925
Score:15.725
安定した棒下系から入り、非常にテンポよく演技を続けていたが、なんとヒーリーで倒立に持ち込めず大きく体を曲げてしまう。前年優勝の実力者がまさかのミス。
#2 HUANG Xu (CHN)
A:7.0
B:8.700
Score:15.700
リチャード(E)を抜いてチッペルトを入れているため、2007年からAスコアは0.1下がっている。ダブルバック(2回宙返り)のオンパレードを順調に決めていたが、最後のモリスエでまたもダブルスイングのミス。
#3 HAMBUECHEN Fabian (GER)
A:6.9
B:9.075
Score:15.975
珍しいウェルス(後方車輪背面倒立)が入る。現在は難度格下げになり後方車輪(C)と同一枠になったため、まず見られない。腕支持での受けがぎこちないように感じられ、ベーレの後の後ろ振り倒立では、一旦脚が下がってしまった。
#4 FOKIN Anton (UZB)
A:6.8
B:9.400
Score:16.200
新たに入れた屈身ベーレは、明確な姿勢で雄大に実施されており見応えがある。その後も安定した演技を続け、前方系の下りもほぼ決める。
#5 KRYUKOV Nikolay (RUS)
A:6.7
B:8.450
Score:15.150
順調に演技を続けていたが、屈身モリスエ(E)で片手が抜けてしまい、下り技のようにバーの外に落下してしまう珍しいミス。大事には至らなかったようで何よりだった。モリスエはかかえ込みでやり直す。
#6 YOO Won-Chul (KOR)
A:7.0
B:9.250
Score:16.250
新たに屈身モリスエを入れてダブルバック(2回宙返り)のオンパレード構成に。2006年からはなんと0.6もAスコアを上げたことになる。実施にはもうちょっと大きさが欲しい。
#7 YANG Tae-Young (KOR)
A:7.0
B:8.650
Score:15.650
2006年からは新たにドミトリエンコを入れている。ヒーリーから開脚前宙に続けるはずがダブルスイングのミス。着地も大きく後ろに乱れてしまう。
#8 LI Xiaopeng (CHN)
A:6.9
B:9.550
Score:16.450
スペシャリストが難度の高い構成と素晴らしい実施を見せる。大きなチッペルトは見事というほかない。入りの棒端での棒下系連続や、ベーレから直接開脚前宙など、Aスコアに関わらない部分でも独創的な演技構成。
LI Xiaopeng (CHN)
YOO Won-Chul (KOR)
FOKIN Anton (UZB)
8人中4人がD難度以上の技だけで演技を構成していますが、それ以外の選手を含めても全員がA:6.8~7.0の範囲に収まっており、いかにミスをせず実施を決めるかが勝負となっています。ベーレと屈身ベーレなど同じ宙返り技で価値点を稼いでいる選手が多いですが、2009年からこのような構成は制限されることになります。
実施ではダブルスイングなどミスをする選手が相次ぎました。大きなミスなく演技をしたのはハンビュヘンまでの4人ですが、金メダルの李小鵬は構成、実施とも申し分なしで頭一つ抜き出ていました。実はこれでも抑え気味の構成というから恐れ入るほかありません。
2008年の北京オリンピック:種目別平行棒の演技構成です。
#1 PETKOVSEK Mitja (SLO)
1. | 前振り上がり開脚抜き倒立 | Front Uprise Strd Cut to Hdst | C | II |
---|---|---|---|---|
2. | 棒下宙返り3/4ひねり倒立 | Basket 3/4 to Hdst | E | IV |
3. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
4. | 棒下宙返りひねり倒立 | Basket 1/2 to Hdst | E | IV |
5. | ベーレ | Belle | E | III |
6. | チッペルト | Tippelt | D | III |
7. | ヒーリー | Healy | D | I |
8. | ピータース | Back Toss 1/4 to Hdst | D | I |
9. | 前方開脚5/4宙返り支持 | 5/4 Front Strd to Sup | E | I |
10. | 後方屈身2回宙返り下り | Double Back Pk | D | V |
A:6.8
B:8.925
Score:15.725
安定した棒下系から入り、非常にテンポよく演技を続けていたが、なんとヒーリーで倒立に持ち込めず大きく体を曲げてしまう。前年優勝の実力者がまさかのミス。
#2 HUANG Xu (CHN)
1. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 屈身ベーレ | Belle Pk | F | III |
3. | ドミトリエンコ | Dimitrenko | E | II |
4. | ベーレ | Belle | E | III |
5. | チッペルト | Tippelt | D | III |
6. | 屈身モリスエ | Morisue Pk | E | I |
7. | ヒーリー | Healy | D | I |
8. | 前方開脚5/4宙返り腕支持 | 5/4 Front Strd | D | I |
9. | モリスエ | Morisue | D | I |
10. | 後方屈身2回宙返り下り | Double Back Pk | D | V |
A:7.0
B:8.700
Score:15.700
リチャード(E)を抜いてチッペルトを入れているため、2007年からAスコアは0.1下がっている。ダブルバック(2回宙返り)のオンパレードを順調に決めていたが、最後のモリスエでまたもダブルスイングのミス。
#3 HAMBUECHEN Fabian (GER)
1. | 棒下宙返りひねり倒立 | Basket 1/2 to Hdst | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
3. | ウェルス | Back Giant Inlocate to Hdst | D | III |
4. | ドミトリエンコ | Dimitrenko | E | II |
5. | ベーレ | Belle | E | III |
6. | 屈身モリスエ | Morisue Pk | E | I |
7. | チッペルト | Tippelt | D | III |
8. | ヒーリー | Healy | D | I |
9. | モリスエ | Morisue | D | I |
10. | 後方屈身2回宙返り下り | Double Back Pk | D | V |
A:6.9
B:9.075
Score:15.975
珍しいウェルス(後方車輪背面倒立)が入る。現在は難度格下げになり後方車輪(C)と同一枠になったため、まず見られない。腕支持での受けがぎこちないように感じられ、ベーレの後の後ろ振り倒立では、一旦脚が下がってしまった。
#4 FOKIN Anton (UZB)
1. | 前振り上がり開脚抜き倒立 | Front Uprise Strd Cut to Hdst | C | II |
---|---|---|---|---|
2. | 棒下宙返りひねり倒立 | Basket 1/2 to Hdst | E | IV |
3. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
4. | 屈身ベーレ | Belle Pk | F | III |
5. | ベーレ | Belle | E | III |
6. | チッペルト | Tippelt | D | III |
7. | ヒーリー | Healy | D | I |
8. | モリスエ | Morisue | D | I |
9. | 支持前振り開脚抜き倒立 | Back Strd Cut to Hdst | C | I |
10. | 前方かかえ込み2回宙返り下り | Double Front | E | V |
A:6.8
B:9.400
Score:16.200
新たに入れた屈身ベーレは、明確な姿勢で雄大に実施されており見応えがある。その後も安定した演技を続け、前方系の下りもほぼ決める。
#5 KRYUKOV Nikolay (RUS)
1. | 前振り上がり開脚抜き倒立 | Front Uprise Strd Cut to Hdst | C | II |
---|---|---|---|---|
2. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
3. | 棒下宙返りひねり倒立 | Basket 1/2 to Hdst | E | IV |
4. | 車輪ディアミドフ | Giant Diamidov | D | III |
5. | ベーレ | Belle | E | III |
6. | ディアミドフひねり | 5/4 Diamidov to 1/4 | D | I |
7. | ビロゼルチェフ | Bilozerchev | D | I |
屈身モリスエ〈落下〉 | Morisue Pk | |||
8. | モリスエ | Morisue | D | I |
9. | ヒーリー | Healy | D | I |
10. | 前方かかえ込み2回宙返り下り | Double Front | E | V |
A:6.7
B:8.450
Score:15.150
順調に演技を続けていたが、屈身モリスエ(E)で片手が抜けてしまい、下り技のようにバーの外に落下してしまう珍しいミス。大事には至らなかったようで何よりだった。モリスエはかかえ込みでやり直す。
#6 YOO Won-Chul (KOR)
1. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 屈身ベーレ | Belle Pk | F | III |
3. | ベーレ | Belle | E | III |
4. | 屈身モリスエ | Morisue Pk | E | I |
5. | ドミトリエンコ | Dimitrenko | E | II |
6. | チッペルト | Tippelt | D | III |
7. | モリスエ | Morisue | D | I |
8. | ヒーリー | Healy | D | I |
9. | ピータース | Back Toss 1/4 to Hdst | D | I |
10. | 後方屈身2回宙返り下り | Double Back Pk | D | V |
A:7.0
B:9.250
Score:16.250
新たに屈身モリスエを入れてダブルバック(2回宙返り)のオンパレード構成に。2006年からはなんと0.6もAスコアを上げたことになる。実施にはもうちょっと大きさが欲しい。
#7 YANG Tae-Young (KOR)
1. | 棒下宙返りひねり倒立 | Basket 1/2 to Hdst | E | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
3. | 屈身ベーレ | Belle Pk | F | III |
4. | ベーレ | Belle | E | III |
5. | ドミトリエンコ | Dimitrenko | E | II |
6. | ヒーリー | Healy | D | I |
7. | 前方開脚5/4宙返り腕支持 | 5/4 Front Strd | D | I |
8. | チッペルト | Tippelt | D | III |
9. | モリスエ | Morisue | D | I |
10. | 後方屈身2回宙返り下り | Double Back Pk | D | V |
A:7.0
B:8.650
Score:15.650
2006年からは新たにドミトリエンコを入れている。ヒーリーから開脚前宙に続けるはずがダブルスイングのミス。着地も大きく後ろに乱れてしまう。
#8 LI Xiaopeng (CHN)
1. | 棒下宙返り倒立 | Basket to Hdst | D | IV |
---|---|---|---|---|
2. | 棒下宙返り3/4ひねり倒立 | Basket 3/4 to Hdst | E | IV |
3. | チッペルト | Tippelt | D | III |
4. | 後方車輪倒立 | Back Giant to Hdst | C | III |
5. | 屈身ベーレ | Belle Pk | F | III |
6. | ヒーリー | Healy | D | I |
7. | ドミトリエンコ | Dimitrenko | E | II |
8. | ベーレ | Belle | E | III |
9. | 前方開脚5/4宙返り腕支持 | 5/4 Front Strd | D | I |
10. | 後方屈身2回宙返り下り | Double Back Pk | D | V |
A:6.9
B:9.550
Score:16.450
スペシャリストが難度の高い構成と素晴らしい実施を見せる。大きなチッペルトは見事というほかない。入りの棒端での棒下系連続や、ベーレから直接開脚前宙など、Aスコアに関わらない部分でも独創的な演技構成。
LI Xiaopeng (CHN)
YOO Won-Chul (KOR)
FOKIN Anton (UZB)
8人中4人がD難度以上の技だけで演技を構成していますが、それ以外の選手を含めても全員がA:6.8~7.0の範囲に収まっており、いかにミスをせず実施を決めるかが勝負となっています。ベーレと屈身ベーレなど同じ宙返り技で価値点を稼いでいる選手が多いですが、2009年からこのような構成は制限されることになります。
実施ではダブルスイングなどミスをする選手が相次ぎました。大きなミスなく演技をしたのはハンビュヘンまでの4人ですが、金メダルの李小鵬は構成、実施とも申し分なしで頭一つ抜き出ていました。実はこれでも抑え気味の構成というから恐れ入るほかありません。
by kaki_aqr
| 2013-04-23 21:00
| 五輪&世界選手権 OG&WC EF
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