2007年世界選手権：種目別ゆかの演技構成

2007 Worlds Stuttgart (GER) EF FX Routine Guide

2007年の世界選手権・シュトゥットガルト大会：種目別ゆかの演技構成です。

#1 ZOU Kai (CHN)

1.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
2.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.2)
3.	後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり	Double Back 2/1	E	III
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
4.	～コロブチンスキー	+ Thomas Lay	E	IV	(CV:0.1)
5.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
6.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
9.	前方かかえ込み宙返り転	3/2 Front	C	II
10.	後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり	Double Back 1/1	D	III

A:6.7
B:8.950
Pen:0.1
Score:15.550

大技の新月面を新たに入れ、コロブチンスキーもテンポからつなげて、2006年からAスコアを0.2アップさせている。実施では着地が乱れて臥せでごまかす捌きが目立つ。1本目はラインオーバー。コロブチンスキーもスムーズに転に持ち込めていない。新月面と最後の月面は上手く決めた。


#2 LIANG Fuliang (CHN)

1.	後方伸身2回宙返り1回ひねり	Double Back Lay 1/1	E	III
2.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
3.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
4.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.1)
5.	ウ・グォニアン	3/2 Arabian Lay	D	IV
6.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	シュピンデル・ゴゴラーゼ	1/1 Spindle to Gogoladze	D	I
9.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
10.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III

A:6.4
B:8.725
Score:15.125

伸身ムーンサルトから入り、2本目の3連続は前方系で決めてくる。最後の着地が低くなり、尻もちやお手突きは免れるものの大きく乱れてしまう。


#3 沖口誠 OKIGUCHI Makoto (JPN)

1.	ロウ・ユン	Double Side Strd 1/1	E	IV
2.	～前方かかえ込み宙返り正面支持臥	+ 5/4 Front to Prone	B	II	(CV:0.1)
3.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
4.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
5.	～前方宙返り5/2ひねり	+ Front 5/2	E	II	(CV:0.2)
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
6.	～後方宙返り5/2ひねり	+ Back 5/2	D	III	(CV:0.1)
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	後方宙返り3回ひねり	Back 3/1	D	III
9.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
10.	後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり	Double Back 1/1	D	III

A:6.7
B:8.525
Pen:0.3
Score:14.925

ロウ・ユン（側方開脚2回宙返り3/4ひねり）～前宙臥という非常に独創的なシリーズから入るが、後ろに跳ぶような前宙になり両足ラインオーバーになってしまう。その後のタンブリングでも着地が全て動いてしまいBスコアが伸び悩む。


#4 ALVAREZ Guillermo (USA)

1.	後ろとびひねり前方屈身2回宙返り	Arabian Double Pk	E	IV
2.	前方伸身宙返り	Front Lay	B	II
3.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
4.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
5.	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
6.	～後方宙返り5/2ひねり	+ Back 5/2	D	III	(CV:0.1)
7.	前方宙返り5/2ひねり	Front 5/2	E	II
8.	ゴゴラーゼ	Gogoladze	C	I
9.	マンナ	Manna	C	I
10.	後方伸身2回宙返り	Double Back Lay	D	III

A:6.3
B:9.300
Score:15.600

全てのタンブリングで着地をほぼ決めてくる。Aスコアは高くないが、よくまとまった演技。


#5 DEFERR Gervasio (ESP)

1.	後方伸身2回宙返り1回ひねり	Double Back Lay 1/1	E	III
2.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.2)
3.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
4.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
5.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
6.	～後方宙返り5/2ひねり	+ Back 5/2	D	III	(CV:0.1)
7.	～前方宙返りひねり	+ Front 1/2	B	II	(CV:0.1)
8.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
9.	トーマス	Thomas	D	IV
10.	後方伸身2回宙返り	Double Back Lay	D	III

A:6.5
B:9.450
Score:15.950

伸身ムーンサルトからの連続を前宙転に変え、2006年から一気にAスコアを0.3上げる。その後も安定した着地を見せ、最後の伸身ダブルも雄大に決める。


#6 HYPOLITO Diego (BRA)

1.	イポリト	Arabian Double Pk 1/1	F	IV
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
2.	～後方宙返り5/2ひねり	+ Back 5/2	D	III	(CV:0.1)
3.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
4.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.1)
5.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
6.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.1)
7.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
8.	力十字倒立	Press to Japanese Hdst	C	I
9.	ウ・グォニアン	3/2 Arabian Lay	D	IV
10.	後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り	Arabian Double	D	IV

A:6.7
B:9.450
Score:16.150

最初に自身のオリジナル技を見事に決める。Aスコア自体は2006年から変わっていないが、得意の4連続と3連続を含む高難度の構成。最後のアラビアンが相変わらず高い。


#7 SHATILOV Alexander (ISR)

1.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III
2.	～前方宙返り2回ひねり	+ Front 2/1	D	II	(CV:0.2)
3.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
4.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
5.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
6.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
7.	後方宙返り2回ひねり	Back 2/1	C	III
8.	～前方かかえ込み宙返り転	+ 3/2 Front	C	II	(CV:0.1)
9.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
10.	後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り	Arabian Double	D	IV

A:6.5
B:9.075
Score:15.575

最初にD+Dの組合せを持ってきたが着地が乱れる。これで2006年からAスコアを0.3上げている他、安定感を高めるためかいくつかの技の組合せを変えている。8の後の前とび1回ひねり正面支持臥(A)がユニーク。


#8 水鳥寿思 MIZUTORI Hisashi (JPN)

1.	前方宙返り2回ひねり	Front 2/1	D	II
2.	～前方宙返りひねり	+ Front 1/2	B	II	(CV:0.1)
3.	後方宙返り3/2ひねり	Back 3/2	C	III
4.	～前方宙返り1回ひねり	+ Front 1/1	C	II	(CV:0.1)
5.	～前方宙返り3/2ひねり	+ Front 3/2	C	II	(CV:0.1)
6.	コロブチンスキー	Thomas Lay	E	IV
	テンポ宙返り	Whip Back	B	III
7.	～トーマス	+ Thomas	D	IV	(CV:0.1)
8.	後方宙返り2回ひねり	Back 2/1	C	III
9.	フェドルチェンコ	Fedorchenko	C	I
10.	後方宙返り5/2ひねり	Back 5/2	D	III

A:6.3
B:9.350
Score:15.650

同じ対角線を2往復するのが気になるが、無難な構成と安定した実施で演技をまとめている。


HYPOLITO Diego (BRA)
DEFERR Gervasio (ESP)
水鳥寿思 MIZUTORI Hisashi (JPN)

もはやA難度の技がAスコアに関与する構成はなく、ほとんどの選手がトップ10技に組合せ加点のための技を加えた11技で演技を構成しています。後方3/2～前方1回～前方3/2というC難度の3連続をする選手が多い中、前方2回をはさむイポリトや前方5/2で締める沖口のシリーズが光ります。前方系の3連続にするアルヴァレスや梁富亮のシリーズも個性的。

Aスコアの最高は6.7で3人いましたが、実施もまとめたイポリトが優勝。デフェルも素晴らしい演技でしたが、Aスコアで及ばす。全ての着地を止めていましたが、Bスコアはイポリトと同点でした。水鳥がAスコア6.3ながら実施で見事3位に入りました。