2017年版採点規則における主な変更点(鉄棒) |
2017年版Code of Pointsにおける主な変更点です。直接このページに辿り着いた方は、一般条項のページにも目を通していただくようお願いします。
解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は必ず原本を直接確認してください。「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。
0. 一般条項 General
1. ゆか FX
2. あん馬 PH
3. つり輪 SR
4. 跳馬 VT
5. 平行棒 PB
6. 鉄棒 HB
6. 鉄棒 HB
● 技のグループ(p.135)
I | ひねりを伴うまたは伴わない懸垂振動技 |
II | 手放し技 |
III | バーに近い技とアドラー系の技 |
IV | 終末技 |
● バーを越えて宙返りをする手放し技は車輪につなげなければならず、さもなければE審判により0.3の減点となる。(p.135)
⇒2015年世界選手権・グラスゴー大会:個人総合において内村航平のコールマンがバーに近くなりけ上がりでの処理になりましたが、新ルールでは技術的欠点に加え、この減点が付くということになります。
● アドラー系の技は倒立から行う必要はない。(p.135)
● 組合せについて(p.136)
手放し技 | 手放し技 | |||
・C難度 | + | C難度以上 | = | 0.1 |
・D難度以上 | + | D難度以上 | = | 0.2 |
⇒加点が付くのは手放し技同士の組合せのみになります。バー上の技との多彩な組合せは個人的にかなり好きだったので残念ではあります。そしてなんとトップ10技に入っている必要はないという一文が入ったようなのですが、これはどうなんでしょうか。
● 特別な繰り返し条項(p.137)
・アドラー系の技は2回まで。
・ひねり技について同系の技は1回だけ。2回目からは繰り返しとみなされる。
● 減点(p.140)
・振動中の膝のゆるみ:中欠点(毎回)が追加
・バーを越えて宙返りをする手放し技で車輪につなげられない:中欠点
● 難度表(pp.141-156)
・懸垂前振り1回ひねり大逆手→削除
・閉脚伸身マルケロフ(ヤマワキ)(D)
⇒「伸身」が明文化されました。
・ウェルストロム(E→F)
・ピアッティ(C→D)
・屈身ピアッティ(C→D)
・伸身ピアッティ(D→E)
・ピアッティひねり片大逆手後ろ振り倒立(D→E)
・伸身ピアッティひねり片大逆手後ろ振り倒立(キエジュコヴスキ)(E→F)
・伸身ピアッティ1回ひねり(スアレス)(F→G)
・デフ(E→F)
・ヴィンクラー、ポゴレロフ(E→F)
・伸身イエーガー2回ひねり(G:II)
・ペガン(E→F)
・マラス(F→G)
・屈身コバチ(II-83)と伸身コバチ(II-89)が同一枠
・コールマン(F→E)
・カッシーナ(II-66)とピネダ(II-78)が同一枠
・逆手(片逆手)け上がり倒立1回ひねり片大逆手(B:III)
・逆手(片逆手)け上がり倒立1回ひねり大逆手(C:III)
・懸垂振り出しとび1回ひねり倒立/後方浮支持回転とび1回ひねり倒立(B→C)
・シュタルダーとび大逆手持ち換え→削除
・シュタルダーとび1回ひねり大逆手→削除
⇒中国選手の定番ですが削除されました。
・前方浮腰回転開脚抜き懸垂(支持)(グループII→III)
・前方浮腰回転開脚抜き倒立経過(グループII→III)
・カルバロ(グループII→III)
・キンテロ(グループII→III)
・キンテロ大逆手(グループII→III)
⇒実施が増えるかもしれません。特にキンテロ大逆手はグループIIIでE難度が取れる貴重な技になります。
・大逆手車輪(グループIV→I)
・逆手背面車輪(ロシア式車輪)(グループIV→I)
・順手背面車輪(チェコ式車輪)(グループIV→I)
・大順手車輪(グループIV→I)
・順手背面懸垂前振り上がりひねり支持(オノ)(グループIV→I)
・大逆手振り上がり1回ひねり倒立(片逆手)(グループIV→I)
・順手背面車輪ひねり倒立から前方車輪(グループIV→I)
・上記以外のグループIV→III
・前方屈身(伸身)宙返り(ひねり)下り(A)
・ルンブティス(F→G)
・アンドリアノフ、ホフマン(E→F)
・ファーダン(E→G)
・ベーレ(F→G)
⇒つり輪と同様、3回宙返りの終末技が格上げされています。ファーダンは2段階上がってG難度です。
鉄棒の演技もかなりの変化がありそうです。一部の技の難度はちょっと上げすぎではないかという気もしますが…。
鉄棒もまだ変なところが残っているので、今後も修正がかかると思われます。
ファルダンはさすがにアンドリアノフと同じ難度はどうか、と思われたんでしょうね、姿勢が重要な三回宙ですし。
またピアッティ系も上がりましたね、シュタルダーの勢いそのままにトカチェフが出来る(様な気がする)のでトカチェフと難度が同じだったんだと思いますが実施が増えるんでしょうか?
コバチ系とゲイロード系も明暗分かれた感じになりました。でもペガン、マラスの格上げはちょっとやり過ぎにも感じたりしてます。ゲイロード系はもっと実施が増えてほしくはありますが。
ゲイロードはそのままで、1/2ひねるペガン、マラスだけ上がったのも微妙ですね。まぁこの辺の技はこれからもあまり出てこない気がします。ちょっと高すぎると思うのはヴィンクラーとデフですね。好きな技ではあるのですが、F難度?という感じです。
ゆくゆくはあの大技「バーを超えながらヴィンクラー」に・・・(笑)
ですが、仮にトカチェフ前宙が発表されたとして、これも車輪につなげなければ減点になるんでしょうかね?