2016年 05月 21日
2017年版採点規則における主な変更点(鉄棒) |
2017 Code of Points (HB)
2017年版Code of Pointsにおける主な変更点です。直接このページに辿り着いた方は、一般条項のページにも目を通していただくようお願いします。
解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は必ず原本を直接確認してください。「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。
0. 一般条項 General
1. ゆか FX
2. あん馬 PH
3. つり輪 SR
4. 跳馬 VT
5. 平行棒 PB
6. 鉄棒 HB
6. 鉄棒 HB
● 技のグループ(p.135)
⇒現行のグループIVは基本的にIIIに入りますが、車輪系の技(バーに近い動きがないもの)はグループIに移ります。またグループIIから開脚抜き系の技がグループIIIに移りました。概略を図にすると以下のようになります(あくまで概略です)。
● バーを越えて宙返りをする手放し技は車輪につなげなければならず、さもなければE審判により0.3の減点となる。(p.135)
⇒2015年世界選手権・グラスゴー大会:個人総合において内村航平のコールマンがバーに近くなりけ上がりでの処理になりましたが、新ルールでは技術的欠点に加え、この減点が付くということになります。
● アドラー系の技は倒立から行う必要はない。(p.135)
● 組合せについて(p.136)
・トップ10技に入っている必要はない。
⇒加点が付くのは手放し技同士の組合せのみになります。バー上の技との多彩な組合せは個人的にかなり好きだったので残念ではあります。そしてなんとトップ10技に入っている必要はないという一文が入ったようなのですが、これはどうなんでしょうか。
● 特別な繰り返し条項(p.137)
・アドラー系の技は2回まで。
・ひねり技について同系の技は1回だけ。2回目からは繰り返しとみなされる。
● 減点(p.140)
・振動中の膝のゆるみ:中欠点(毎回)が追加
・バーを越えて宙返りをする手放し技で車輪につなげられない:中欠点
● 難度表(pp.141-156)
・懸垂前振り1回ひねり大逆手→削除
・閉脚伸身マルケロフ(ヤマワキ)(D)
⇒「伸身」が明文化されました。
・ウェルストロム(E→F)
・ピアッティ(C→D)
・屈身ピアッティ(C→D)
・伸身ピアッティ(D→E)
・ピアッティひねり片大逆手後ろ振り倒立(D→E)
・伸身ピアッティひねり片大逆手後ろ振り倒立(キエジュコヴスキ)(E→F)
・伸身ピアッティ1回ひねり(スアレス)(F→G)
・デフ(E→F)
・ヴィンクラー、ポゴレロフ(E→F)
・伸身イエーガー2回ひねり(G:II)
・ペガン(E→F)
・マラス(F→G)
・屈身コバチ(II-83)と伸身コバチ(II-89)が同一枠
・コールマン(F→E)
・カッシーナ(II-66)とピネダ(II-78)が同一枠
・逆手(片逆手)け上がり倒立1回ひねり片大逆手(B:III)
・逆手(片逆手)け上がり倒立1回ひねり大逆手(C:III)
・懸垂振り出しとび1回ひねり倒立/後方浮支持回転とび1回ひねり倒立(B→C)
・シュタルダーとび大逆手持ち換え→削除
・シュタルダーとび1回ひねり大逆手→削除
⇒中国選手の定番ですが削除されました。
・前方浮腰回転開脚抜き懸垂(支持)(グループII→III)
・前方浮腰回転開脚抜き倒立経過(グループII→III)
・カルバロ(グループII→III)
・キンテロ(グループII→III)
・キンテロ大逆手(グループII→III)
⇒実施が増えるかもしれません。特にキンテロ大逆手はグループIIIでE難度が取れる貴重な技になります。
・大逆手車輪(グループIV→I)
・逆手背面車輪(ロシア式車輪)(グループIV→I)
・順手背面車輪(チェコ式車輪)(グループIV→I)
・大順手車輪(グループIV→I)
・順手背面懸垂前振り上がりひねり支持(オノ)(グループIV→I)
・大逆手振り上がり1回ひねり倒立(片逆手)(グループIV→I)
・順手背面車輪ひねり倒立から前方車輪(グループIV→I)
・上記以外のグループIV→III
・前方屈身(伸身)宙返り(ひねり)下り(A)
・ルンブティス(F→G)
・アンドリアノフ、ホフマン(E→F)
・ファーダン(E→G)
・ベーレ(F→G)
⇒つり輪と同様、3回宙返りの終末技が格上げされています。ファーダンは2段階上がってG難度です。
鉄棒の演技もかなりの変化がありそうです。一部の技の難度はちょっと上げすぎではないかという気もしますが…。
鉄棒もまだ変なところが残っているので、今後も修正がかかると思われます。
2017年版Code of Pointsにおける主な変更点です。直接このページに辿り着いた方は、一般条項のページにも目を通していただくようお願いします。
解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は必ず原本を直接確認してください。「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。
0. 一般条項 General
1. ゆか FX
2. あん馬 PH
3. つり輪 SR
4. 跳馬 VT
5. 平行棒 PB
6. 鉄棒 HB
6. 鉄棒 HB
● 技のグループ(p.135)
I | ひねりを伴うまたは伴わない懸垂振動技 |
II | 手放し技 |
III | バーに近い技とアドラー系の技 |
IV | 終末技 |
● バーを越えて宙返りをする手放し技は車輪につなげなければならず、さもなければE審判により0.3の減点となる。(p.135)
⇒2015年世界選手権・グラスゴー大会:個人総合において内村航平のコールマンがバーに近くなりけ上がりでの処理になりましたが、新ルールでは技術的欠点に加え、この減点が付くということになります。
● アドラー系の技は倒立から行う必要はない。(p.135)
● 組合せについて(p.136)
手放し技 | 手放し技 | |||
・C難度 | + | C難度以上 | = | 0.1 |
・D難度以上 | + | D難度以上 | = | 0.2 |
⇒加点が付くのは手放し技同士の組合せのみになります。バー上の技との多彩な組合せは個人的にかなり好きだったので残念ではあります。そしてなんとトップ10技に入っている必要はないという一文が入ったようなのですが、これはどうなんでしょうか。
● 特別な繰り返し条項(p.137)
・アドラー系の技は2回まで。
・ひねり技について同系の技は1回だけ。2回目からは繰り返しとみなされる。
● 減点(p.140)
・振動中の膝のゆるみ:中欠点(毎回)が追加
・バーを越えて宙返りをする手放し技で車輪につなげられない:中欠点
● 難度表(pp.141-156)
・懸垂前振り1回ひねり大逆手→削除
・閉脚伸身マルケロフ(ヤマワキ)(D)
⇒「伸身」が明文化されました。
・ウェルストロム(E→F)
・ピアッティ(C→D)
・屈身ピアッティ(C→D)
・伸身ピアッティ(D→E)
・ピアッティひねり片大逆手後ろ振り倒立(D→E)
・伸身ピアッティひねり片大逆手後ろ振り倒立(キエジュコヴスキ)(E→F)
・伸身ピアッティ1回ひねり(スアレス)(F→G)
・デフ(E→F)
・ヴィンクラー、ポゴレロフ(E→F)
・伸身イエーガー2回ひねり(G:II)
・ペガン(E→F)
・マラス(F→G)
・屈身コバチ(II-83)と伸身コバチ(II-89)が同一枠
・コールマン(F→E)
・カッシーナ(II-66)とピネダ(II-78)が同一枠
・逆手(片逆手)け上がり倒立1回ひねり片大逆手(B:III)
・逆手(片逆手)け上がり倒立1回ひねり大逆手(C:III)
・懸垂振り出しとび1回ひねり倒立/後方浮支持回転とび1回ひねり倒立(B→C)
・シュタルダーとび大逆手持ち換え→削除
・シュタルダーとび1回ひねり大逆手→削除
⇒中国選手の定番ですが削除されました。
・前方浮腰回転開脚抜き懸垂(支持)(グループII→III)
・前方浮腰回転開脚抜き倒立経過(グループII→III)
・カルバロ(グループII→III)
・キンテロ(グループII→III)
・キンテロ大逆手(グループII→III)
⇒実施が増えるかもしれません。特にキンテロ大逆手はグループIIIでE難度が取れる貴重な技になります。
・大逆手車輪(グループIV→I)
・逆手背面車輪(ロシア式車輪)(グループIV→I)
・順手背面車輪(チェコ式車輪)(グループIV→I)
・大順手車輪(グループIV→I)
・順手背面懸垂前振り上がりひねり支持(オノ)(グループIV→I)
・大逆手振り上がり1回ひねり倒立(片逆手)(グループIV→I)
・順手背面車輪ひねり倒立から前方車輪(グループIV→I)
・上記以外のグループIV→III
・前方屈身(伸身)宙返り(ひねり)下り(A)
・ルンブティス(F→G)
・アンドリアノフ、ホフマン(E→F)
・ファーダン(E→G)
・ベーレ(F→G)
⇒つり輪と同様、3回宙返りの終末技が格上げされています。ファーダンは2段階上がってG難度です。
鉄棒の演技もかなりの変化がありそうです。一部の技の難度はちょっと上げすぎではないかという気もしますが…。
鉄棒もまだ変なところが残っているので、今後も修正がかかると思われます。
by kaki_aqr
| 2016-05-21 21:00
| 採点規則 COP
|
Comments(9)
Commented
by
伸身ローチェ
at 2016-05-23 23:54
x
格上げのバーゲンセールですね、個人的に好みな感じに上がりましたが。
ファルダンはさすがにアンドリアノフと同じ難度はどうか、と思われたんでしょうね、姿勢が重要な三回宙ですし。
またピアッティ系も上がりましたね、シュタルダーの勢いそのままにトカチェフが出来る(様な気がする)のでトカチェフと難度が同じだったんだと思いますが実施が増えるんでしょうか?
コバチ系とゲイロード系も明暗分かれた感じになりました。でもペガン、マラスの格上げはちょっとやり過ぎにも感じたりしてます。ゲイロード系はもっと実施が増えてほしくはありますが。
ファルダンはさすがにアンドリアノフと同じ難度はどうか、と思われたんでしょうね、姿勢が重要な三回宙ですし。
またピアッティ系も上がりましたね、シュタルダーの勢いそのままにトカチェフが出来る(様な気がする)のでトカチェフと難度が同じだったんだと思いますが実施が増えるんでしょうか?
コバチ系とゲイロード系も明暗分かれた感じになりました。でもペガン、マラスの格上げはちょっとやり過ぎにも感じたりしてます。ゲイロード系はもっと実施が増えてほしくはありますが。
ピアッティ系はここまで上がると出てくるような気がしますね。同系の技が多く応用も利きますし。個人的にはトカチェフと同難度もどうかと思うけど、1段階上げると高すぎるかなぁという感じで何とも言えない気分ですが。
ゲイロードはそのままで、1/2ひねるペガン、マラスだけ上がったのも微妙ですね。まぁこの辺の技はこれからもあまり出てこない気がします。ちょっと高すぎると思うのはヴィンクラーとデフですね。好きな技ではあるのですが、F難度?という感じです。
ゲイロードはそのままで、1/2ひねるペガン、マラスだけ上がったのも微妙ですね。まぁこの辺の技はこれからもあまり出てこない気がします。ちょっと高すぎると思うのはヴィンクラーとデフですね。好きな技ではあるのですが、F難度?という感じです。
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by
ユーマォ
at 2016-05-26 00:31
x
ゲイロード系の技は、実施が増えることで発展して欲しいですね。
ゆくゆくはあの大技「バーを超えながらヴィンクラー」に・・・(笑)
ゆくゆくはあの大技「バーを超えながらヴィンクラー」に・・・(笑)
ゲイロードそのものは据置きなので実施が増えそうにもないですが、格上げになったペガンやマラスをさらに半分ひねってキャッチする技は出てくるかもしれませんね。ちょっと怪しげなゲイロード1回ひねりではありますが。
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by
ョ
at 2016-12-21 05:43
x
ひねり技というのはどういったものが同系とみなされるんでしょうか
ここは現行と変わっていない部分ですが、リバルコ(D)と後方とび車輪3/2ひねり片大逆手(C)や、エンドー1回ひねり大逆手(D)と片大逆手(C)のようなものをいいます。「握り方が違うだけのひねり技」と言ってもいいと思います。
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by
ョ
at 2016-12-21 21:58
x
なるほどです!ありがとうございます!
Commented
by
K.F
at 2017-02-07 12:41
x
● バーを越えて宙返りをする手放し技は車輪につなげなければならず、さもなければE審判により0.3の減点となる
ですが、仮にトカチェフ前宙が発表されたとして、これも車輪につなげなければ減点になるんでしょうかね?
ですが、仮にトカチェフ前宙が発表されたとして、これも車輪につなげなければ減点になるんでしょうかね?
コバチ系やゲイロード系を想定した改訂箇所ですが、トカチェフ前宙もそのまま読めばそうなりますね。しかし、まったく新しい構造の技ですし、車輪につなげにくそうということもあるので、実際どうなるかは発表されてみないと分からないと思います。